Love Chet

Chesney Henry Baker Jr. 1929年12月23日にオクラホマの片田舎 Yale で誕生、
1988年58歳で Amsterdam のホテルで謎の死をとげた不運のトランペッターです。

chet500-1.jpg
( photo by manmarukumi )

この Chet's Room では私の大好きなラッパ吹きのチェット・ベーカーの事やお気に
入りの盤や読んだ本の中で面白かった秘話などを紹介していきたいと思います。

ジャズファンなら、もうチェット・ベーカーの紹介など必要ないと思いますが、まあ
とにかく”独断偏見自己満足の世界”なのでご了承ください。
彼のヴォーカルのスタイルは好き嫌いがはっきり分かれるとはおもいますが。。。


初めて彼の歌と演奏を聴いたのは1976年頃だったと思います。私はその頃、兄達
と一緒に住んでいました。ラジオから流れてきたチェットの歌声を聴いて兄と私は
同時に顔を見合わせてしまいました。兄も同じ事を思ったのでしょう。

”今の 男? 女? どっちや” 兄の質問でした。

”う〜ん、わからへんなぁ男のような気もするけど” 

それがチェットとの最初の出会いでした。
Androgynous 的な声質が My Funny Valentine のメロディーと微妙に合って
いて、今にも崩れてしまいそうなガラス細工のような繊細な声に完全に恋してしま
ったのでした。その後、彼のルックスでよけいに好きになってしまったのは言うま
でもありませんが。(いやぁ〜若いチェットは文句なしにかっこ良かったですねぇ)

まるで囁くように吹く彼のトランペットはヴォーカルと同様に歌っているのでした。

それ以来、チェットの様々な演奏を追い続けてきましたが、彼の根底にあるものは
亡くなるまで少しも変わっていないという事でした。

メロディー・ラインをいつも大切にし、最小限におさえたインプロヴァイゼーションで
曲のオリジナリティーをリリカルに表現していました。
そのシンプルさが彼の性格そのものを浮き出していたように思えます。




(ここでは無様に喧嘩で(不本意に)叩きのめされて前歯が折れています)

彼のコレクションが 85 枚を突破しました。未だに欲しい盤が次から次へと発売
されて、もういいんじゃないと自分では言い聞かせているもののやはり手が伸びて
しまいます。 哀しいかな Fanatic ってこう言うことなのよね。

まっそういう感じで、集めた盤から好きなモノを一枚ずつ紹介してゆきましょう。
ます第一枚目は、孤島に持っていく為の10枚の中に選びたい一枚。

この盤は、チェットがヨーロッパから5年ぶりにアメリカに帰ってきた1964年の録音
です。その18ヶ月ほど前にパリでトランペットを盗まれて以来、チェットは知人から
もらったと言うこの Flugelhorn を吹いています。

短い期間ではありますが、彼はこの音色がとても気に入ったようで、リッチで深い
音色が出て色々な表現が出来ると喜んで吹いていたようです。

このホーンの音色は確かにリッチで優しくチェットのスタイルとピッタリ融合しました。
繊細なだけでなく安定感も増してそのプレーからは今までに感じられなかった何か
が存在するような気がします。その証拠に私がとてもこの盤を気にいって比較的に
聴く回数が他の盤よりも多いので間違いない!

なんて言うとちょっとおおげさだけど、この盤のチェットの演奏やヴォーカルから新鮮な
息吹を感じるのですね。

41Z7NB5K84L__SL500_AA240_.jpg

Chet Baker / Baby Breeze (1964)

1. Baby Breeze
2. Born to Be Blue
3. This Is the Thing
4. I Wish You Love
5. Everything Depends on You
6. One with One
7. Pamela's Passion
8. Touch of Your Lips
9. Comin' Down
10. You're Mine, You
11. Sweet Sue, Just You
12. Taste of Honey
13. Think Beautiful
14. I Wish You Love (Alternate take)
15. Think Beautiful (Alternate take)

Chet Baker (flh) Frank Srozier (as, fl)
Phil Urso (ts-1,3,5, ts, arr-2,4) Hal Galper (p, arr-1,3,5, p-2,4)
Michael Fleming (b) Charlie Rice (d) NYC, Nov.14,1964
Kenny Burrell (g) Chet Baker (vo) Bob James (p)
Michael Fleming (b) Charlie Rice (d) NYC, Nov.20, 1964
Bobby Scott (p,arr) Kenny Burrell (g) Chet Baker (vo)
same location, date

Limelight records LS-86003

メンバーも良いですね、お馴染みの Phil Urso, Frank Srozier のサックスに
Hal Galper のピアノ、それに私の大好きな Bobby James まで参加しています。

一曲目の Baby Breeze の軽快なスタートで、皆の乗りの良さが感じられます。
60年代のチェットには男らしさが増して太い線が感じられると思います。
多分この一曲目でそれが読み取れると思いますよ。
50年代のチェットはまだ青さがあって新鮮だし、いつの時代も彼らしさがあり
チェットのファンにとっては彼の変化、スタイルでなく成長の過程なのかも
しれませんが、その時代の流れに見せる音の表情がたまりません。

この盤では、チェットはヴォーカルに力を入れています。自分なりにそういう方向に
持っていきたいと彼はこの頃語っています。この盤に入っているヴォーカルはとても
詩に対する表現のアプローチが素晴らしく豊かで、純粋に心から吹き出てくるもの
のような気がします。変な細工がなくストレートに歌っています。

Touch of Your Lips でもうメロメロ、こんなに素敵なのは後にも先にもこの盤
でしか聴けない。
Kenny Burrell のギターの伴奏だけで歌う 11と12 は味わい深く Burrellの伴奏
が気持ち良いほどにチェットに寄り添っています。じっくり味わってください。

Taste of Honey は、もう絶品です。ちょっと寒気がするくらい心を揺さぶるもの
があります。
私にとってこのチェットのヴォーカルは最高作品なんじゃないかって思えるほど。

この盤は、まん丸の一押し!

さて、次は何を選ぼうか沢山ありすぎて喜ばしい。



chet280.jpg
http://chetbakertribute.com/chet.htm

↑のリンクはチェットのファン・サイトへ、沢山のヴィデオ・クリップなど楽しめます。


2010年02月01日 | Comments(23) | Trackback(0) | Chet's Room

Mark Eisenman Quintet (1/15/2010)

2010年の素敵な年明けは、トロントのダウンタウンにあるジャズのメッカ 
”REX” で Mark Eisenman Quintet のライブで始まりました。

markeisenmantrio500.jpg
( all the photos by manmarukumi )

年末にジャズ仲間の Mr. M 氏から送られてきた情報を見てびっくり。
クインテットにはなんとサックスの Pat LaBarbera が参加すると書いてあるので
こりゃもう、絶対にミス出来ないという訳で久しぶりのナイトアウトを決行です。

今回のクインテットのリーダーは、アメリカ生まれの Mark Eisenman です。
1972年からトロントの住人、ピアニストだけでなく、コンポーザー、そして教育者と
しても活躍しています。以前にも彼のデュオ・ライブを聴いていたので彼のグループ
ならきっと良いライブを聴かせてくれるだろうと大いなる期待を持って出かけました。
1999年の The Jazz Report Award で ”Accoustic Pianist of the Year”を受賞。
トロントには本当に良いアーティストが沢山集まっていますよ。

さて場所はダウンタウンの若者の集まる Queen Street にある古いホテルの一階。
The REX Jazz & Blues Bar と言うトロントでも名の知れたジャズ・バーです。

”Where Jazz musicians come to hear Jazz” というキャッチフレーズを
持つこのバーでは毎週18ものライブをこなしていると言うから凄い!

まずは、エントランスでスキン・ヘッドの恐いお兄さんがテーブル・チャージを
集めています。御一人様$9ドル、どうして$10ドルでなく9ドルなのかが不思議。
$1のお釣りをもらって、手の甲にハンコをペタリ、これがチャージを払った証拠。

そして席を見つけて座れば、後は飲み物をオーダーして用意万端。
$1.60セントのお茶でも、$5ドルのビールでも、ライブを観るのにまったく関係
なし。こんな安いライブってそうあるもんじゃないよね。

でもトロントには、お昼のジャズ・ライブならタダって所もあるんです。
しかしですね Pat LaBarbera を 900円ほどで聴けるなんて信じられないでしょ。
私だって信じられなかったんだから。

さて、この Mark Eisenman Quintet のメンバーを紹介しましょう。

Mark Eisenman ( piano )
Pat LaBarbera ( saxophones )
John MacLeod ( flugelhorn )
Steve Wallace ( bass )
John Sumner (drums )

ccrst129.jpg

今回のライブの選曲は、彼らの新譜 ”Apparition” からでした。
(Apparition - The act of becoming visible; appearance)
始めて全曲がマークのコンポジションという意欲的なCDを作りました。
多くの曲はスタンダードからインスピレーションを受けて創ったそうです、多分
タイトルを見れば、それが何処からきたら想像がつくだろうと言っています。

1. Apparition
2. M and M
3. Fathom
4. Bird's Assurance
5. My Mahi
6. Sweet Spot
7. Gilt Be All Thy Stars
8. Thadeus
9. Parker 102

始めてジャケットを見た時に、何がイメージしてあるのか実は分からなかったのです。
でもよ〜く見てみると、なんとこれはマークの頭を後ろから撮影したものですね?

でも何故、それはきっと貴方がこのCDを聴いて Find Out しなさいって事なのです。
このCDは、無から生きた音楽を創作するジャズ・ミュージシャンに捧げられています。

mark248-1.jpg
Mark Eisenman


wallace248.jpg
Steve Wallance

Wallance のベースを聴くのは今回で三回目です、力強い粘りのあるサウンド。
20代の頃すでに Clark Terry, Harry 'Sweets' Edison, Eddie 'Lockjaw, Davis,
George Coleman, Zoot Sims などのバッキングをした経験があるというのです
から年季が入ってます。ちょっとクールでドライな音色です。

Rob McConnell's 'The Boss Brass' にも長い間在籍していました。
トロントでも指折りの働き者で多くのグループの要望に応えている人です。
とてもあつ〜い熱気を発散させるベーシスト、また後日詳しくご紹介しましょう。

patjohn400.jpg
Pat LaBarbera and John MacLeod

1974年にカナダに拠点を移した時点で、もうパットはアメリカでもサックス奏者として
の地位を築いていましたから、カナダでも活躍しているのは言うまでもありません。
今は、トロントにある Humber College でも Saxophone, Ensemble
Performance, Jazz Repertoire Development, Advanced Jazz Theory
などフルタイムで教えるかたわらライブもこなしておられます。

パットのテナー・サックスは素晴らしかったです、まるで年月をかけて樽の中で熟成した
ブランディを高価なグラスにそそぐような音色。こんなたとえで想像してもらえるかな?
まろやかな香りが鼻の回りをふわ〜んと包みこまれるような感覚。しかしここはバーなので、
ライブを聴きにくるお客さんばかりじゃないので、とても煩い環境なのです。
その雑音に負けじとミュージシャン達も、吹きまくる!その熱気が美味しいです。
一曲ソプラノ・サックスでも演奏しましたが、やはりテナーの方が抜群に良かったです。

John MacLeod は、Jim Galloway の Wee Big Band のメンバーでもあります。
彼のソロを始めて聴いた時に、とても好感を持ちました。もっと聴きたいと思っていた
プレーヤーだったので、今回はとても彼のソロを楽しみにしていました。

前回は彼のTrumpet を聴きましたが、今回は彼の Flugelhorn を堪能しました。
Flugelhorn であんなハイノートが出るなんて知らなかった。
Chet Baker のささやくような音色に慣れてしまっているせいか、急ピッチでハイノート
の Flugelhorn はとても新鮮でした。Flugel のミュートもとても素敵でした。

また彼は、大好きな Mike Murley Quartet のメンバーでもあります。
やはりCDで聴いているのとでは同じ曲でも全然迫力が違いますね。エネルギーの
爆発の方向、それが観客に向いている、そこがライブの全てなのでしょう。
MacLeod はこれから注目していきたいアーティストです。彼もまた後ほど紹介します。

今回はこの二人がマークのトリオにフィーチャーされて参加していたのですね。

patjohn350.jpg
Pat Labarbera and John Sumner

John Sumner はマークのトリオでは20年もの長い間のパートナーです、ベース
の Wallance と同様に良いも悪い時期も共に過ごしたというだけあって息が
ピタリと合っていますね。しっかりとリズム・セクションを守っている砦のような
存在なんだと感じます。淡々とドラムをたたいている姿が印象的でした。
ステージや、スタジオ・ミュージシャンとしても活躍しており、過去に Ed Bickert や
ヴォーカルの故Trudy desmond with the Don Thompson Quartet のメンバー
でもありました。

今回のライブでは、オリジナルの知らない曲ばかりでしたが、バップの良さがうんと
取り入れてあった楽しいものが沢山ありました。バラードやブルースぽいのもあり。
Solo や Ensemble をふんだんに生かした、それぞれの個性を引き立てる要素が
一杯でした。それぞれが素晴らしい Improviser で聴かせどころが十分でした。

CD はジックリと聴いてそれを分析する楽しみがありますが、ライブはただただ
その瞬間をエンジョイする、自分を音の渦の中に掘り込んで泳ぐだけで精一杯
という感じですね。何も見逃したくないという欲張りな気持ちで一杯です。
いやぁ〜もう最高!始まりがかなり遅かったけどやっぱし思い切って来て良かった。

ライブを聴きに来る人はほとんどステージの前のテーブルを占領し、飲みに来る人は
カウンターやコーナー辺りに陣取り大きな声でお喋りしています。
たまにあの恐いドアーマンのお兄さんが、煩い辺りを指差して少し静かにと両手を
低くして見せます。あまり効果はありませんが、一応努力して統制しようとしています。

10時に始まって、ライブが終わったのは12時半を過ぎていました。
全12曲、皆のパフォーマンスは100%満足できるものでした。$9ドルでこんなライブ
を満喫できるなんてトロントも捨てたもんじゃないですね。

情報を頂いた Mr. M 氏は風邪でダウン、このライブにご一緒できませんでした。
しかしですねジャズ仲間は一人じゃない、急遽他のジャズ仲間さんをピンチヒッターに
マウンドに上がってもらいました。こういう場合はデートとかしち面倒くさいものでは
なくて、純粋にジャズを共有できる仲間がいるって有難いなぁとつくづく思いました。
Mr. M 氏、早く風邪が治るといいですね。次は皆でワイワイと行きましょうね。

帰路の途中も熱気が頭の中でうずを巻いていました。ライブでエネルギーを
もらったお蔭で寒さがちっとも感じられないトロントの深夜なのでした。



rex250.jpg
http://www.therex.ca/about.html



(マークのデュオ・ピアノを見つけたのでどうぞ、右側がマークです)




(早速、誰かが You-tube にアップしてくれていたので貼り付けますね、
 これは前日のレックスのライブの様子です、エンジョイ!)




2010年01月18日 | Comments(24) | Trackback(0) | Live

Introduction to jazz from 43rd Parallel North

garrett500blog.jpg

Welcome to Jazz from 43rd Parallel North.

My name is manmarukumi which means well-rounded Kumi in japanese,
you may call me manmaru or Kumi.

I am living in a city by the name of Mississauga which is in Ontario Canada.
Oscar Peterson, the great jazz pianist lived in Mississauga, and for many
years in the area of 43rd Parallel North. This is where the inspiration
for my blog title came from.

In this blog I am introducing Canadian jazz musicians to the Japanese
audience. This is my second blog which I started in July 2009, since then
I've recieved kind responses from friends all over Japan and Canada.

If you want to read them in English you can click on the google
translation but the translation is not that good.
It's actually pretty bad, it is a straight translation and doesn't
make any sense at all.

I write many good reviews on different jazz artists and I am very
happy to recieve comments on the blog.
Thank you to everyone who comes to see my blog.

Some people mentioned to me that my blog maybe the only jazz blog
introducing Canadian jazz in Japanese so far.
I hope there will be more similar sites in the future.

Thank you for dropping in and I hope you enjoy 43rd Parallel North
as much as I do.

If you find any wrong information in the article please let me know
and if you have any comments please feel free to use the comment
system provided.

Thanks again for being here with me. Happy listening!

Kumi



eva200.jpg
(drawing by manmarukumi)

Jim Galloway

今回は、ビッグバンドの楽しさを教えてくれた Jim Galloway さんと彼の17人
編成の Wee Big Band をご紹介します。

jim450.jpg
( photo by manmarukumi)

今年71歳になられるジムさんは、Scotland の Kilwinning の生まれです。
トロントでの活動は1964年からで、トロント・ジャズ・フェスでは21年もの長い間
Artistic Director を勤めておられます。 彼はジャズ・ジャーナリストでもあり、
Cruise-ship (豪華客船専属バンド)のグループ・リーダーでもあります。
そしてトロントを拠点としている彼が率いる Wee Big Band のバンド・マスターです。

その話芸は人を楽しませ、ジャズの歴史を取り混ぜ観客を飽きさせることをしません。
語呂合わせや駄洒落も大好き、インドネシアン煙草を吸い、料理だってお手のもの、
そしてなんと言ってもオールド・カーと Single malts が大好きというジムさんです。

2002年には、フランスから ”Chevalier des Arts et des Lettres” という賞
をフランス文化に貢献したという事で受賞されています。
多分日本でいう文化勲章に値するものでしょう。

70歳を越しているというのに、今でも年に200dates のライブをこなしておられます。
一年の大半は22ヶ国のツアーをこなしているというのだから凄いエネルギーというか。

旅が大好きだから可能と言っておられますが、最近は飛行場の状況が異常に大変だと
言いながら、自分を招いてくれる場所があるならば何処にでも行くぜ!という意気込み
なんですね。そんな彼のプレーからはまったく歳を感じません。

彼のスタイルは、若い方から見ると古くさい Swinging jazz の部類に入るだろうと
ご本人も仰っていますが、そのメロディックの美しさは彼の十八番だと思います。

こね回さない、ストレートなリリカルな表現は聴く人の心を和ませます。
私は ”be-bop” から洗礼を受けたけど、たまにジムさんのプレーを聴くとほっとすると
いうか、ほんわかとした気持ちにさせてくれるので好きなのです。
もちろんスウィング・ジャズばかりでなく、なんでもこいのジムさんですが。

jim face320

私が一番初めに聴いたのは Buddy Tate (ts), Jay McShann (p), と共演して
いる ”Saturday Night Function” (1981) という盤で、かれはソプラノやテナー
だけでなくバリトン・サックスも吹いています。この盤は印象が薄かったけど。

次に聴いた1984年の ”Just A Lucky So and So” ではブルージィーな
Jay McShann のピアノと渋いヴォーカルが, Don Thompson の確かなベース,
そしてジムのセクシィーなバリトン・サックスとがとても良く合体しています。
”On A Clear Day You Can See Forever” が聴きどころです。

この一曲は、私のフェヴァリットなのでこれだけでもこの盤を聴いたかいがあった
と言うか。その後ジムさんのデュオ・ライブでこの曲をリクエストした時はソプラノ・
サックスだったのですが、それはまた素敵な暖かい音色で私は彼のシンプルな
アプローチがなんとも言えず益々好きになりました。


41CTE783WFL__SL500_AA240_.jpg

1998年に Allan Vache とコラボしている ”Raisin' The Roof” Allan Vache
meets Jim Galloway は私のお気に入り、このメンバーがまたいいんだよね。

Allan Vache (cl), Jim Galloway (ss), John Bunch (p),
Howard Alden (g), Michael Moore (b), Jake Hanna (ds)

古きよき時代への誘いというか、Vache のクラリネットの持つ明るさゆえか、ジムの
サックスも普段よりも軽快さが増して楽しい一枚だと思います。
ピアノの John Bunch もいいし、特にこの中の Dream と言う曲にジムの詩的な
要素が集中されているでしょう、それと The Very Thought of You のサックス
はこれがジムさんだ!って思わせる優しいメロディーラインは彼そのものです。

この二曲だけで、この盤はもうそれで十分だって思ってしまう私なのでした。
実を言うとクラリネットはあまり聴きませんが、この盤は珍しく好きなのですね。
きっとジムのソプラノ・サックスとジョン・バンチのピアノのせいかもしれません。


jimdoc240.jpg

”Doc Cheatham and Jim Galloway at the Bern Jazz Festival”

1983年のスイスでのジャズ・フェスの録音とトロントのホテル・ラウンジの録音盤です。
リズム・セクションが活き活きしていて、ベースの Neil Swainson も走ってますね。

Doc Cheatham (t), Jim Galloway (ss), Roy Williams (tb),
Ian Bargh (p), Neil Swainson (b), Terry Clarke (ds).

Doc Cheatham のスタイリッシュなトランペットをフィーチャーしたこの盤を録音した
時いったい Cheatham は幾つだったのだろう。調べてみると彼は1905年生まれという
から80歳の時の演奏だ、まるで元気の良い若者が吹いているようだ。

92歳で亡くなられたけど、なんと亡くなる一年前に Nicholas Payton と盤を残して
いるのだから凄い!それだけでもこれを聴く値打ちがあるかもしれない。

さて話をジムに戻して、彼の作る盤にはいつもノスタルジックな雰囲気が漂っている。
それを収縮させたのが、次に紹介する一枚。


jimgalloway240.jpg

Jim Galloway ”Echoes of Swing” (2003)

Jim Galloway (sax), Ian Bargh (p), Laurie Bower (tb),
Dave Field (b), Dave Johnston (t), Don Vickery (ds)

気ごろの知れたメンバーと録音されたこの盤は、リラックスした雰囲気にベテラン選手
が持つゆとりが感じられるライブ盤です。
今はもう無くなってしまったトロントにあった Montreal Bistro Night Club での録音。

今の時代に、何故このスウィンギング・スタイルって言われるが、彼はこの仕事を始めた頃
にはバンドスタンドでは一番の若造だったそうです、それで彼は、彼のヒーロー達の真似をし、
このスタイルを自分のモノにしてしまいました、若者から Dinosaur (恐竜)と呼ばれようが
これからもずっと続けていくよ!って事だそうです。

気分の乗った時には、枯れているけど味のあるヴォーカルも披露します。しかし枯れている
から深い味わいがでるのだと思えます。渋みって表現の方が合っていますね。

この盤では、Sugar と I Ain't Gonna Give Nobody None of My Jelly Roll
の二曲を歌っているのでジムさんきっと良い気分なのでしょう。
紹介したい盤は一杯あるのですが、次のを最後にしておきましょう。


galloway240.jpg

”The Canadian All Stars European Concert” (1992)

Ed Bickert (g), Terry Clarke (ds), Oliver Jones (p),
Dave Young (b), Jim Galloway (ss.& bs), Fraser MaCpherson (ts).

1992年のスイス(Baden) でのフェスティヴァルの録音です。
今はもう活動を中止してしまったギターの Ed Bickert 、Paul Desmond のお気に
入りのギタリストでしたね。Desmond の最期のリーダー・アルバムでもカナディアン・
トリオのメンバーとして彼のギターが起用されています。

ドラムの Terry Clarke はアメリカ盤でもよく目にされる名前だと思います。リズム・
セクションでは無くてはならない存在です。

Dave Young (b), Oliver Jones (p), はもう説明が不要だと思います。
Young の深いベースの音色は、淡々と全体に響き渡っていて良好、こんな贅沢な
リズム・セクションはもう編成される事はないと思います。

Oliver Jones のピアノは控えめだけど、キラキラっと光っていて好きなんです。
そしてサックスの Fraser MaCpherson の太い地に着いた音色がいいですね。
残念な事に、この1年後の1993年に帰らぬ人となられました。

皆のソロが楽しいです、カナダの誇れる面々の遠征でヨーロッパを征服ってとこ
ろでしょうか。個々の演奏をじっくりと聴いてもらいたい一枚です。

ジャケットはご覧のとうり、カナディアンってカエデの国旗に愛着を持っていますねぇ。

2009年のトロントのジャズ・フェスでランチタイムにあったライブの模様を見つけた
ので貼り付けましょう。帽子をかぶっているのがジムさんです。
昼間という時間帯もあるでしょうが観客の頭がほとんどグレーなのにお気づきでしょうか、
スウィング・エラは今でもここでは健在です、これだけの人が集まっているのですから。

このジャズ・フェスでナベサダさんが同じステージで夜部のライブで大暴れしました。
その様子はカテゴリのライブの始めに掲載しているのでよかったら覗いてみてね。


さて、この You-tube のメンバーを記しておきましょう。

Jim Galloway (ss), Ian Bargh (p), Rosemary Galloway (b)
Lorne Lofsky (g), Bob De Angelis (sax), Brigham Phillips (t)
Steve Crowe (t), Mark Kelso (ds), Laurie Bower (tb)




お時間があればもう一曲どうぞ、 私はどちらかと言うと↓の方が好みです。



今回は、ジムさんの Wee Big Band も紹介するつもりでしたが、あまりに長くなって
しまったので、また次の機会にしましょう。

貴方に取ってスウィング・バンドやスウィング・エラとはどんな位置にあるでしょうか。
私にはちょっと遠い存在でしたが、ジムさんのお蔭で少し接近してきました。

またこのバンドのこの曲が好き、などあればお話を聞かせてくださいね。




*Sackville Records は、トロントでJohn Norris と Bill Smith によってジャズをメインと
して成立した Canadian record labelです。

http://www.cduniverse.com/search/xx/music/label/Sackville/a/Sackville


2010年01月15日 | Comments(12) | Trackback(0) | Sax

Happy New Year From 43rd parallel north !

garrett500blog.jpg
( photo by manmarukumi )


皆様、良いお正月をお迎えですか。こちらは粉雪の元旦で始まりました。

去年の7月からこのブログを始めてカナダのジャズ情報などを発信してきました。
皆様から寄せられた沢山のコメントに感謝しつつ、また私も皆様から沢山の情報を
いただき、そして充実したジャズの輪を少しづつ広げることができ大変に嬉しい年でした。

今年も楽しくマイペースで続けていきたいと心から思います。
どうぞ今年も 43rd parallel north を宜しくお願いいたします。

さて私の2010年の初聴きは、大好きなマシュマロ盤のピアノトリオで始まりました。

Haken Rydin の優しい上品なピアノ・トリオは新年の朝を迎えるのにピッタリ
の一枚でした。
これを聴いていると心が落ち着いてきます。これからの新しい日々を歓迎しているかの
ように、優しく私を包みこんでくれるかのように感じさせるのでした。
お正月の朝食を作りながら、今年はいい年になるなぁ〜とワクワクするのでした。

blog200.jpg

Hakan Rydin's Scandinavian Trio - Tender Silhouette

Hakan Rydin - Piano
Hans Andersson - Bass
Margan Hoglund - Drums

1. America Song
2. I Didn’t Know What Time It Was
3. Silhouette
4. Dreamer
5. Love Letters
6. Allt Under Himmelens Faste
7. Big Little Girl
8. From Foreign Countries
9. Sticks
10. Alonzo And

Marshmallow Records

Jan Lundgren の師ということで、北欧的な要素は確実にそこに存在しているのに、
時にはブルージィーだし、またはひたすらにロマンティックであり、ある時はバップもよい
加減に効いて、でも決して押し出しすぎず、聴かせてくれるじゃないってうなってしまいます。

ヨーロッパ、北欧、東欧のピアノ・トリオをジャズ仲間から紹介していただいてから、
このなんて言うのでしょうか彼らの持つ独特のフィーリングに魅了されてしまいました。
(私にとってまだまだ今から聴きこんでいきたい未知のフィールドです)

この盤、全体にまとまっていてとても聴いていて気持ちが良くなる盤です。
沢山の説明は不要、とにかく聴いてみて欲しい一枚です。

さて、貴方の初聴きは何でしたか、私の今年のジャズ事初めはこのページから。

2010年が皆様にとって健康でそして明るい年でありますように。

ontario500.jpg
( photo by my friend Annerie Van Gemerden )


まん丸クミ

2010年01月02日 | Comments(24) | Trackback(0) | 未分類
 | HOME | OLD »»

プロフィール

カテゴリ

最新記事

Ball Clock [gray]

最新コメント

月別アーカイブ

FC2カウンター

最新トラックバック

リンク

検索フォーム

RSSリンクの表示

QRコード