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2017-03

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Mr.Gene DiNovi's Recording Session in Toronto 19-20/9/2013 - 2013.11.15 Fri

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( Courtesy of Marshmallow Records 2013 )

先週は、紅葉も一雨降れば終わってしまいそうな寒い週末でした。日本の皆様はお元気でお過ごしでしょうか。トピックが前後してしまいましたが、9月にとても嬉しい事が二つありました。それは日本から録音の為にトロントを訪れておられた、マシュマロレコードの上不三雄氏と3年ぶりの再会を果たした事。そして大好きなピアニストの Gene DiNovi さんのレコーディングに立ち会うという、素晴らしい体験をさせて頂いた事です。本当は、関係者以外は録音に立ち会うなど問題外という状況なのでしたが、ジーンさんの奥様のお蔭で「まん丸は、シリアスなジャズの生徒であり・・彼女は静か」という事でオーケー・サインが出た時はもう胸が一杯になりました。諦めていたのでこれはもう本当に幸運としかいいようがありません。

色々な予定が重なり一時はどうなるかと思いましたが、録音で滞在された上不氏の貴重な四日間のうち、二日間をトロントの美しいビーチ地区にある録音スタジオで御一緒できた事は素晴らしい経験でした。しかも Gene さんのピアノ・トリオのレコーディングというのだから、これほど名誉な事はありません。 Gene DiNovi さんはこのブログでもお馴染みの今年85歳になるカナダのジャズ・ピアニストであり、「生きたジャズの歴史」という名声を持つお方です。幅の広い人脈と経験からそのお喋りの面白さには定評があり、コンサートではいつも観客から笑みと声援を誘います。今でもコンサートやライヴで現役を務めておられます。

今回は、 マシュマロレコード からジーンさんへの課題は、映画音楽のシリーズというお話を聞いて楽しみにしておりましたが、それが急遽 Gene さんのリクエストにより変更になり、 "Rodgers and Hart" のアメリカン・ソングブック集になりました。そこはお二人の信頼と長年のアソシエーションによる理解でその方向へ即移行する事になり、日本ではあまり売れない線という一人の作曲家集になりました。しかし Richard Rodgers と Lorez Hart の素晴らしい曲はどれも素敵なものばかり、二人の合作は1919年から Hart が1943年に亡くなるまで、なんと500曲も創作したというではありませんか。それらの作品群から Gene さんのお気に入りを録音されました。

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( photos by manmarukumi at a beautiful home in the beach area of Toronto )

場所は、閑静なトロントのビーチ・エアリア(オンタリオ湖の側)にある素敵な邸宅地にある録音スタジオでした。私が想像していたようなスタジオ(ガラス張りでそれぞれの楽器が独立している)ではなく、とてもオープンな自然なセッティングのキッチン・スタジオ?なのでした。そのオーナーでレコーディング・エンジニアでもある John Loach さんは、毎月そのキッチンでジャズ・ライヴも開催しています。題して "Jazz In The Kitchen" というとてもプライヴェートな環境でのジャズ・ライヴです。席は30席に限定され、 Mark Eisenman をリーダーとするピアノ・トリオと時にはゲストを迎えてのライヴになります。ピアニストの Eisenman さんは以前に Neil Swainson とのデュオ・ライヴや、Rex Jazz Bar でのライヴでご紹介済みです。このイヴェントは、最近始まったようでなかなか人気のようです。ワインを持参でリラックスした雰囲気でライヴを楽しめます、お席は直ぐに満席になってしまうようですよ。トロントにお住まいの皆さんは是非どうぞ!

Jazz In The Kitchen Great jazz in an intimate settingjazz in the kitchen johnl 500-2013
52 Pine Crescent Toronto, ON M4E 1L4 Arts Toronto Article ← ここでのライヴの記事

このスタジオは、トロント在住の多くのミュージシャンが録音に利用されており、所有者の John Loach 氏は、レコーディング・エンジニア、マシーン・デザイナーであるだけでなく、ご本人もジャズ・トランペッターでもあります。奥様の Patti Loach さんもピアニスト、パフォーマーでありトロントで活躍されておられます。今回の録音後に少し Loach & Patti さんのデュエットや Gene さんと Loach さんの演奏も聴く事が出来、イヴェントの予告などのご連絡も頂きまたトロントでのジャズの輪が少し広がった感じがしました。Loach さんのトランペットの音色は優しく暖かでした。

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( photo by manmarukumi at John Loach's studio 2013 Gene, Patti & Johon )

さて今回のピアノ・トリオのベーシストは、このブログではすっかりお馴染みの Neil Swainson です。私の大好きなベーシスト、トロントだけでなくステーツ、ヨーロッパまたや日本からも引っ張りだこの、今まさに旬なカナダの誇るベース奏者です。近年は年に幾度も日本を訪れておられますが、横浜でのジーンさんのトリオ録音で、"At Red Brick Warehouse Live in Yokohama"、"Flower Of The Night",や "All Through The Night" など素敵なマシュマロ盤があります。(お時間があればニールのご紹介ページもご覧下さいな、その他にもカテゴリー「ライヴ」でニールとのピアノ・デュオ、Robi Botos, John Sherwood, Brian Dickinson, Richard Whiteman などもご紹介しています)。

そしてドラマーには若手の Ernesto Cervini を起用。まだ30歳になったばかりの彼ですが、Joe Lavano, Clark Terry, Cleo Laine, Pat Labarbera, Buddy Defranco, などとも共演、そして Herbie Hancock, Kenny Garrett, Roy Hargrove, Dave Holland などのビッグ・ネームの前座も務めました。私が始めて生の彼を聴いたのは2009年の The Benny Goodman Centennial Orchestra というグッドマンの生誕100年を祝うビッグ・バンドのステージでしたが、ステージではドラムだけでなくクラリネットも同等に演奏して観客を湧かせていました。それ以前に自身のデビューCD "Here" を2006年に制作しています。二人のヴェトランに囲まれての演奏でしたが、緊張したところがまったくなく、リラックスした雰囲気で軽快にリズムを刻んでいました。これからが楽しみな若い才能です。

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( Neil Swainson, Gene DiNovi, Neil Swainson, Ernesto Cervini, Courtesy of Marshmallow Records 2013 )

初日、私がスタジオに到着した頃には、かなり録音も進んでおり皆さんの雰囲気も和やかです。ジーンさん、前日は少し緊張されておられたように思えたので、やはり午後からスタジオに訪問したのは正解でした。思ったよりもレコーディングは順調に捗り、もう5曲も録り終えたというではありませんか。スタジオも明るくオープンで皆さんのリラックスした雰囲気は、気持ちの良い緑の環境も影響しているのかもしれませんね。

さて初めてプロの録音に立ち合ったまん丸ですが、この Stainway Piano がまたとても良い音色なので感激してしまいました。キッチン・スタジオに響くその音色の素晴らしさはもう夢心地。しかもこの空間をトリオと上不氏と録音エンジニアと私だけが共有しているなんて(私は只そこに座らせて頂いているだけなんですが)、今考えても信じ難いというか。なんと贅沢な事だったでしょう。

その後、録音はスムーズに運んでいきました。曲目はここで公開していいのかどうか分からないのでほんの数曲、私が気になったものをご紹介すると、"Little Girl Blue" まずはジーンさんが細かい曲の進行を指示され、ベースのペースも細部にいたるまで確認、気になるその辺りを集中して繰り返し、そして録音。「あれっ僕はFメージャーだけど、そこんところどうなってるの?」などなど疑問や、提案が飛び出し部分的に修正されてゆくその過程はなかなか興味深いでした。

昔なら気に入らなかったり失敗したりすると、初めから録り直しせねばならなかったが、今は必要な数小節だけやり直し、エンジニアがその部分を入れ替えたり取り替えたりするそうです。でもジーンさんは昔気質なので、何回も気に入るまでやり直したい方だけど、今のミュージシャンは一度で良いものを録りたいという方が多いので、やり直しをし過ぎるとだらけてしまって余計に駄目になってしまったりもするそうです。スタジオの録音って色々あるのね、と全てを見逃すまいと神経を集中してこの空気を吸収しようとしているばあ様でした。とにかくこの Stainway のピアノの音色が、あまりにも素晴らしいので大満足なのでした。もちろん演奏しておられるピアニストがジーンさんだからですね。

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( Courtesy of Marshmallow Records 2013 )

二日目は、朝からお邪魔しました。キッチンのハイ・チェアーに座って日本茶を頂きながら、贅沢な時間を過ごさせて頂きました。人生でこんなに贅沢な演奏を経験できたなんて、本当にラッキーとしか言いようがありません。途中からエンジニアの奥様のパティさんがジョンさんに呼ばれてご一緒しました。そしてもう一人ジーンさんの自叙伝を執筆中という作家の Jack Batten さん(カナダ人の作家で30冊の著作がありジャズにも精通している)が来られました。三人はソファに座りトリオの演奏に聴き入りました。美しいヴァースの "My Funny Valentine" これは昨日録音した時はドラムも加わっていましたが、今日の演奏はドラム抜きでベースとのデュオでした。なんて素敵な一曲でしょう、曲が終わった後皆さんはため息の連続でした。

ジーンさんのピアノはやはり素敵です。"Spring Is Here" のバラードの美しい事、このアレンジの美しさなのですね私が Gene DiNovi というピアニストに恋をしたのは。オリジナルのメロディーを崩さないのに、そこには素晴らしいアレンジメントが施されているのです。ジーンさんのこの上品な飽きのこない演奏は、聴く人の気持ちを快くまた和ませてくれるのです。ジーンさん独特のスウィング感。これがジーンさんの人気の一つなのだと思います。日本で流行るアーティストとこちらで人気のあるアーティストって少しタイプが違うような気がします、どんなと言われてもうまく説明できないのですが。一人でも多くの方がジーンさんのピアノ・プレーの素晴らしさ、楽しさに触れられる日が来るといいなって心から思います。今回この貴重な機会を与えて下さった、マシュマロレコードの上不様、ピアニストの Gene DiNovi 様、奥様の Deirdre様、そして私の大兄様の Mr.M 氏に感謝いたします、本当に有難うございました。この素晴らしい体験、ジーンさんの熱いエネルギーを溢れんばかりに注ぎ込んだ気合の入った演奏は生涯忘れる事はないでしょう。

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( photos by manmarukumi 2013 Toronto )

さて、予定よりも少し早く録音は終了したので、上不氏の唯一のリクエストである、トロントのマッシィー・ホール(Massey Hall) へジャズ巡礼に参りました。ここは60年前の1953年に Dizzy Gillespie, Charlie Paker, Bud Powell, Charles Mingus そして Max Roach の5人がユニットとして演奏した記念すべき場所、 "Jazz at Massey Hall" のコンサート・ホールであり、Parker と Gillespie の二人が最後にレコーディングした場所でもあります。上の二枚のお写真はそれは楽しそうに Hall の前に立つ上不氏、何処にも行かなくていいからここだけはもう一度訪れたかったのだと・・・ダウンタウンは地下鉄で行動するのが一番手っ取りばやいので、あっちゃこっちゃと裏道を歩きながらトロントの街をご案内するばあ様。Massey Hall の内部は残念ながら観覧できませんでしたが、その日もなにやらブルースの出し物があるようで、裏方の方が仕切っておられました。由緒あるビルディングを一周されて上不氏もご満足の様子、良かった。

その夜は、ディナーのお約束をしたダウンタウンの日本レストランに、サッパリとしたお洋服で登場されたたジーンさん、85歳とは思えぬお洒落さんです。レコーディングにも満足されたせいかとてもご気分も良さそうで、楽しい会話にお食事といつものジーンさんのお喋りに拍車がかかります。お話はジャズの歴史そのモノだから聞いていて学ぶ事が一杯。どんな質問にも答えてくださるのが頼もしい。そしてジーンさんは日本食が大好き、注文された 「ちらし寿司」 をぺろっと平らげてしまわれました。なんと生魚も問題無しなのでした。今夜はなんと上不氏とジーンさんを独り占めにしたまん丸ばあ様でした。今回の上不氏との再会はジャズのお話も一杯できて最高に嬉しかった。

これが、私の2013年の最高に素敵な9月の想い出になりました。

ジーンさん、お元気で素敵な演奏をずっと私達に聴かせて下さいね。



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Mr.Gene DiNovi's Home page from here.


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David Braid - 2010.04.04 Sun

今回登場していただくのは、オンタリオ州 Hamilton 生まれのピアニストでコンポザーである David Braid さんです。その活躍ぶりは目覚しく今回は彼の日本公演も近いので時期的によいタイミングだと思えたので取り上げることにしました。

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( photo by manmarukumi )

彼の名前が特に気になるようになったのは2003年頃くらいだったと思うのですが、まずその活躍の範囲の広さです、チェロとのデュオから大きなシンフォニーにいたるまでその多才なテクニックと多様性というか聴く者を惹きつけて放さないところにあります。そしていつも驚きがあり、特にソロ・ピアノが彼の魅力を一番引き立たたせているのではないかと思います。

私の好きな若手のピアニスト達の中では、Brad Mehldau, Jacky Terrason, Ethan Iverson, などと肩を並べているのですが。カナダの Original Spin Media が製作した”Solos: The Jazz Sessions”という番組で取り上げられたこれらの素晴らしいアーティスト達に並んで彼の名前が入っているのが嬉しいところです。

ちょっと”不思議な間”を持ったピアニストというのが私が彼につけたタイトルです。彼独特の静と動の世界感と言うか聴くものをちょっと不思議な空間に誘ってくれる誘い人です。まずは、彼のプレーを聴いてみましょう。





彼は、2007年に SOCAN Composer of the Year、そして 2009年に Jazz Pianist of the Year in Canada を授与しました。他にも Juno Award Winner, multi-National Jazz Award Winner、The Canada Concil for the Art' "JazzID Award など、 Solo piano, jazz ensembles, symphony orchestras などの為の70曲以上もの作品から幾つもの賞を受賞しています。
最近は、西欧、スカンディナヴィア、アジア、オーストラリア、ブラジルとカナダやステーツだけに留まらずに活動をしています。今月は訪日するので、予定表はブログの最後でお知らせします。

まずこの盤、私の耳が思わず凍りついた一枚、カナダの生んだ Trumpeter, Pianist, Composer, Writer, Teacher と言う肩書きを持ったアーティスト Fred "Freddie" Stone (1935-1987年)の作品を題材にした一枚です。(www.thecanadianencyclopedia.com を参照してね)

優しい ”D Minor Waltz” から始まる、この盤から何が飛び出すのかまったく予期できなかったのですが、曲が進むにつれてぐいぐい引き込まれるこのピアノの魅力。

ピアノだけでなく、George Koller のアコーステックのベースの繊細な響きと弓使い、 Lorne NEhring のドラムが素晴らしく絡み合っていいじゃありませんか、二曲目の For Igor でもうゆっくり聴いてられなくなりました。耳をそばだててその曲の組み立てを聴き逃すまいと私にしては珍しく Analystic になっているのでした。
David を初めてライブで聴いた時にこの盤を 大変に気にいった事をお話しましたら、今までにこの盤の事を誰にもコメントされた事がなかったのでとても嬉しいよと言われたので(聴きにこられた観客という範囲だと思いますが)、私もとても嬉しくなりました。

SET IN STONE
NEHRING/KOLLER & BRAID (2005)
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次にくるのがこれ、Sax でご紹介済みの Mike Murley との Quartet です。ここではDavid がジャズのメイン・ストリームを気持ちよく泳いでいますね。一曲以外は全て Murley と Braid の作品です。
Murley と Braid のデュオ・ライブを数回聴いていますが、David のピアノのあの”間”で初めに観客は少し惑わされてしまいます。何がどう惑わされるかというとピンポイント出来ないのですが、あの初めの空間があって徐々に彼のエネルギーが発散されるのだけど、そこに行き着くまでの徐行というのか。多分ライブのあった環境も影響してくるでしょうが。でも終わり良ければ全て良しって事なのですね。

しかしこの盤では最初から、Be-Bop テイスト全開です。Dream Recording のDavid のピアノは気持ちいいですね。この盤は確か何かのジャズ賞を取っているはずだけど、ちょっと名前が思い浮かびません。
多くの曲から、ああっ David がいるわって感じのハーモニーのつけ方だとか、型に縛られない自由な発想が鍵盤に伝わっていくワクワク度、何だかこちらまで乗らされてしまう皆のソロがよい感じ。もう無くなってしまったジャズのメッカだったトロントのモントリオール・ビストロでの2005年の録音です。

この Quartet のベーシスト Jim Vivian も凄腕、カナダには良いベーシストが一杯いるんですね。この方の事はまたベースでご紹介したいと思います。

MNEMOSYNE'S MARCH
MURLEY/BRAID QUARTET (2006)
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この貼り付けは、The David Braid Sextet です。2001年に立ち上げたこの Ensembles にはドラムの Terry Clarke を始め Steve Wallance (b), Mike Murley (ts), John Macleod (tp), Gene Smith (tb)、などカナダでもよりぬきのメンバーで構成されていました。2008年の貼り付けのメンバーはちょっと違っているようですが、オリジナルに劣らない素晴らしいメンバーだと思います。Kevin Turcotte (tp) がお気に入りす。

2005年には このSextet の二番目のアルバム ”VIVID” でTraditional Jazz Album カテゴリーで Juno を受賞しています。彼らの3枚目のアルバム ”ZHEN” (2006) もかなり良い評価を得ているようで、トロント・スターという新聞の All About Jazz では2006年のベスト10 に選らばれていましたが残念な事にまだ私はこれらを聴いていないのです。聴きたいモノが沢山すぎてへそくりの方がついていきません、トホホ。

ZHEN
The David Braid Sextet (2006)
zhen_full.jpg





さてさて、もう一つの Daivd の違った顔のひとつにアメリカの Cellist/Composer である Matt Brubeck とのデュオ盤 ”twotet/deuxtet” があります。全曲が二人のオリジナルという意欲作。
クラシカルとジャズの間を違和感なく上手く融合させた興味深い味わいのある盤とでもいいましょうか。

Wash away という David の曲の美しいこと、彼の繊細な面、物静かな彼のたたずまいに比例した、ピアノとチェロの為の静かな会話と言う感じです。
しかしBrubeck の作品にはヒューモアーが多く感じられます。おちゃめで楽しい、そして現代的な建設的な無機的な中にも暖かさも持ち備えている作品が新鮮、とにかく素敵な盤だと思います。クラシカルの好きなジャズファンには受けがいいんじゃないかな、二人のコラボレーションが作り出した音のマジック。

TWOTET/DEUXTET
BRUBECK BRAID (2007)
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こんなに楽しいYoutube を見つけたのでご覧下さい、おちゃめの意味がこれで解るでしょ。




↓ この盤の事は、カテゴリーのライブの Mike Murley/David Braid Live に詳しく書いているので、そちらを参照して下さいね。もうひとつの楽しい David の You-tube もご覧になれます。

DMBQ LIVE (2007)

Mike Murley (ts/ss) Tara Davidson (as/ss) David Braid (p)
Jim Vivian (b) Ian Froman (ds)
Live Recording, Western Front, Vancouver 2006
dmbq_live.jpg


最後に、最近聴いた一番新しいプロジェクトはカナダのジャズシーンでは大御所である Clarinetist の Phil Nemmons (1923生)、とクラシカル畑の Clarinetist の Jim Campbell (1949生)、それに大好きなBassist の Dave Young, そしてギターや、フルート、アコーディオンなどを加えた楽しい盤。もちろんピアノは David Braid。

Friendly Encounter というタイトルのとうり年代の違うミュージシャン達や息子や孫を迎えてつくられた盤ではあるけれど、それぞれが素晴らしいミュージシャンで、ノスタルジーはやらないという80代の Phil にふさわしくとても聴き応えのある盤になっている、特に Phil と David の終わりのない即興曲、フリー・フォームの Improvisatons では、二人の長いアソシエーションで培われた信頼と尊敬がものを言ってるような気がする。期待した以上に良い盤だったので満足でした。

FRIENDLY ENCOUNTER
JAMES CAMPBELL/PHIL NIMMONS. clarinets (2009)
frindly encounter240

と言うわけで今回は、お気に入り不思議の間を持つピアニストの David Braid さんでした。彼のホームページでは沢山の参加盤も紹介されているので、ひょっとしてこれは聴いたことがあるかもしれないという盤にでくわすかも。なかなかブログが更新できないのですが彼の日本での公演に間に合って良かったです。

http://davidbraid.com/index.php (彼のホームページも覗いてみてね)

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David Braid の来日スケジュールは次のとおりですが、詳しい情報はライブハウスの予定表でお確かめください。
今回の訪日では徳永英彰さんと言うギタリストとツアーをするそうです。私にとっては未知の方なので日本にいる貴方のほうがきっと情報を得やすいかと思います。機会があれば是非足を運んであげてくださいね。


URATA-BRAID QUARTET
4月18日 (日) 四日市 Viebo

TOKUNAGA - BRAID QUARTE
4月19日(月) 仙台 Modern jazz & snack KABO
http://midiinc.com/cgi/contents/commodity.php?a=235

TOKUNAGA - BRAID DUO
4月20日(火) 東京 アミーズバー
http://sound.jp/isoboo/amisbar/

TOKUNAGA - BRAID QUARTET
4月21日(水) 大阪 ミナミ 845
http://www.jazz845.com/

TOKUNAGA - BRAID TRIO
4月22日(木) 福岡 Jazz Inn New Combo
http://www.f2.dion.ne.jp/~combo/

TOKUNAGA - BRAID QUINTET
4月23日(金) 三重 津市 Bar Alica
http://www.mie-alica.com/

TOKUNAGA - BRAID QUINTET
4月24日(土) 三重 菰野町 町民センター コンサート
菰野町ホームページ

TOKUNAGA - BARAID DUO
4月25日(日) (昼)浜松/サンストリート浜北 1pm〜
http://www.sunstreet-hamakita.com/



Robi Botos - 2009.10.25 Sun

今回のピアニストは、ハンガリー生まれの Robi Botos をご紹介しましょう。

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( photo by manmarukumi 2011)

ご存知のようにカナダは移民で形成されている国です。様々な国から色々な理由でこのカナダを選び、この土地に根をはって生きていく訳なのですが。Botos も同様にこのカナダを選び、トロントを拠点にして活躍している若手ピアニストです。

まず彼の名前から明確にしていきたいと思います。

FMラジオで彼の名前を聞いていると、ボトスと発音したり、ボトッシュと発音したりと定かではありません。そこで前回のライブの時、直接ご本人に訊ねてみました。 そして正解な発音は”ボトッシュ”なのだそうです。

ハンガリー語の発音ではSの後にHがつくように (Botosh) 発音するのだそうです。それで始めは、彼もちゃんと間違いを正していたのだけど、何回言っても駄目なのでもうそのまま好きなように呼んでもらっているよ、諦めたと言って笑っておられました。

ハンガリーの Nyiregyhaza (発音が分かりません)地方の Romani (Gypsy) の音楽一家にうまれました。1978年生まれですからまだ若干31歳の若さです。小さい時から、父親や二人の兄弟の中でドラムやパーカッションを演奏しながらジプシィー音楽を身につけていったロビィは7歳の頃から独学でピアノを始めたそうです。

1998年に二十歳でカナダに移住してからの彼の活躍は目覚しいです。
その幾つかの活躍ぶりを抜擢してここに記しておきましょう。

the Hungarian AORTA national jazz band competition.
1998 "Best Soloist" prize at the Hungarian Bartok Radio's international
jazz piano competition.
2004 First prize and public prize at the International Montreux Jazz
Festival's solo piano competition.
2005 Best soloist prize and 2nd place at the International "Jazz Hoeilaart"
band competition in Belgium.
2005 Official IAJE (International association for jazz education) award
in Long Beach, California.
2006 Runner up at the Great American Jazz Piano Competition.
2006 Nomination for "keyboardist of the year" at the National jazz awards.
2006 3rd prize at the "Martial Solal" Piano Competition in Paris France.
2006 JUNO Nomination for "contemporary jazz album of the year" for
"One Take". 2006 National Jazz Award nomination for "Keyboardist Of
The Year"
2007 National Jazz Award for "Keyboardist Of the Year"
2007 Finalist at the "Great American Jazz Piano Competition" in
Jacksonville Florida. 2007 NOW award for "Best Jazz Artist"
2008 National Jazz Award Nomination for "Keyboardist Of The Year"
2008 First prize Winner at the "Great American Jazz Piano Competition"
in Jacksonville Florida.

短い期間に、こんな凄い経歴を手に入れているという事に驚かされてしまいす。





まず私が彼の事を知ったのはそう昔の事ではありません、せいぜい数年ほど前なのです。ジャズ仲間の Mr. M 氏が ”クミちゃん、めちゃ凄いピアニストを聴いてきたでぇ”と言う。

どこか東欧辺りから来ているピアニストだと仰るではありませんか。この時点において彼の事はまっく未知の人と思っていたのでした、(実はCDをもっていた)そのお話ぶりからこのピアニストがかなりの技術をもち、またスイング感もよく、将来がとても楽しみだ、しかもまだかなり若いというお話でした。

Mr. M 氏に逢うごとに、彼の演奏はとにかく素晴らしいというので想像は膨らむばかり。案外早くライブが聴きたいという願いが叶い、去年の10月に期待のピアニスト Robi Botos の生のピアノ演奏を ”一力”レストランのジャズナイトで聴くことができたのでした。(このジャズナイトは”一力”のオーナーとMr. M 氏がプロデュ-スされているのです)

期待。。。うらぎりませんでした。スイング感抜群、繊細かつダイナミック、めちゃええやん!

見た目にはとても優しい指から(ダイアナ・クラールの方が男性的な指をしている)、溢れるエネルギーが、感情が、うわ~っと流れだす瞬間、その流れに自分が乗せられてしまう無抵抗の感覚。否応いわせないそのパワーといいましょうか。

只者じゃないぞ!これだけの賞を総なめにした理由が、なるほど分かりました。

その後二回ほど聴いたデュオのパートナーは、お馴染みの Neil Swainson です。Neil のベースととても相性がいいです。もう完全に Botos のファンになってしまいました。

年齢層の高い40席のライブでは、選曲も落ち着いたものが多く彼のロマンティックな面を十分に堪能しました。Secet Love, Love Letter, Speak Low, In Your Own Sweet Way など。でも Charlie Parker の Anthoropology や、Wayne Shorter の Foot Prints なんかも選んで演奏してくれたのでちょっと嬉しかったな。やはりこういう選曲が入ると盛り上がりますね。

いつも思うけどNeil はデュオでプレーする場合、本当に相手の良さを惹きたてる事を良く理解しているプレーヤーだと思う、そういう所がこの人の凄いところだと思います。

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(Neil Swainson & Robi Botos, 10/3/2009)

さて、話をロビィにもどしましょう。この短期間に彼は数多くのミュージシャンとの共演を果たしています。

Archie Alleyne, Roberta Gambarini, Joey Defrancesco, Peter Appleyard, Dave Young,
Pat LaBarbera, James Blood Ulmer, Jackie Richardson, Norman Marshall Villenuve,
Michael Brecker, Toots Thielemans, Guido Basso, and Avishai Cohen.

などなど、数え切れないです。最近のものでは多分このブログを覗いていらっしゃる方ならご存知のSophie Milman の新譜 ”take love easy” からの一曲、50 Ways to Leave Your Lovers です。徐々に彼のピアノが絡んできます、最後のパートでは気持ちよく走っていますね。

パーカッションが効いていてラテンの乗りでなかなかいいなぁ。ソフィーのヴォーカルで彼のピアノが聴けるとは嬉しいでしたね。

さて、手元にあったもう一枚の盤、実はずっと前から持っていたものでした。恥ずかしいですが、Mr. M から言われるまで気がつかなかったのです。

そのタイトルは ”ONE TAKE” volume two というシリーズでワン テイクで録音しようというコンセプトでAlma Records から2005年に製作されたものでした。ダビングやオーヴァーラップをやめて、そこにある今をミュージシャンがリラックスした状態で、ワン テイクで何が出来るか、想像もできない瞬間を録音しようという企画でした。

ドラムとPhil Dwyer のサックスに気を取られていたこともあるのですが、確か Botos がFender Rhodes を弾いていたのです。(前回のトピックで貼り付けた You-tube です)

始めの数曲だけ聴いて、その後そのまま忘れちゃっていたのでした。(私としたことが)そんな分けで即引っ張り出して聴きなおしました、始めの二曲を聴いてピンと来なかったんだなって感じでしたが、聴きこんでいくと数曲目 (Nothing Personal ) からだんだん調子がついてきたぞ、ベースのMarc Rogers もよし、なかなか楽しい盤じゃないですか!Terri Lyne Carrington のドラムがとてもパワフルで嬉しくなりました。

次に紹介する盤は、彼がカナダに来て始めて自分達で製作したという兄弟のトリオ盤、”The Botos Brothers” です。2000年に発売されています。

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Robert Botos(p), Frank Botos(ds), Louis Botos(b, vocal),
そしてゲストミュージシャンに
Pat Labarbera(sax), Don Thompson(b), Attila Darvas(b) を迎えています。

全8曲、7曲が Botos のオリジナルで、その優しい人柄がこれらの曲でうかがえます。彼の奥方の為に作曲された Violet という曲を聴いていると彼女に対する愛おしい気持ちが溢れんばかりに五線の上を流れています。

ジプシィー民謡にインスパイヤードされた曲あり、Bop 系あり、そして三兄弟の中で一人ハンガリーに残って活躍しているベーシストの Louis Botos は、この盤で参加しており素敵なヴォーカルを一曲だけ披露しています。

じらさないでもっと聴かせてって言いたい、Reveries of Love を淡々とベースを弾いているかのごとく歌っているのがまたなんとも言えなく心に響きます。

ここではオールマイティーの Don Thompson が Louis の代わりにベースで参加しています。

botos-c250.jpg

Robi Botos(p), Mark McLean(ds), Pat Kilbride(b)

そして2008年に出された一番新しい盤、”Christmas Eve” Robi Botos Trio 盤では、彼のロマンティストな部分が前面に押し出させています。この盤はクリスマス曲集だけれども、普段に聴いていてもまったく違和感のないくらい繊細で素敵なアレンジです。

彼女との二人きりのクリスマスディナーは、この盤でいけば必ず君のセンスの良さに彼女はマイってしまうって感じかな。

それほど、この一枚は素敵なクリスマスイヴを約束してくれるでしょう。暖かくて、優しくてちょっとメローで、まるで時が止まったような二人の空間を作りだしてくれるでしょう。もちろん一人で聴いていても十分に素敵なのは言うまでもないですが。

ドラムもベースもほどよく絡んでいて文句なしです。私はクリスマス曲集が結構好きなんだけど、この盤はお世辞抜きに本当に良いです、まん丸の一押しです!

さて、カナダで一番有名なピアニストはオスカー・ピーターソンですが、オスカーの追悼のイヴェントで Botos がオスカーに捧げた曲 ”Emmanuel” を最後にご覧下さい。これからのカナダのジャズ界を背負っていく若い才能、期待の新星 Robi Botos でした。




↓ここに彼のマイスペースを貼り付けておきましょう。

http://www.myspace.com/robibotos

↓おまけに、もし時間があればこれもどうぞ、私こういうファンク系もとっても好きなんです。

http://www.youtube.com/watch?v=xuRw5dEZMys&feature=related

追記:

こちらは、2012年に発売された、Robi の新譜です。長い間待たされた新譜でしたが、自分で納得のいく一枚が出来た、ようやく長年のが達成されたというか、忙しい合間をぬっての制作なので思うように行かなかったようです。しかしフィニッシュト・プロダクトを見てジャケットのデザインやそれに使われているフォトなどこれまでにない気の配りようですね。

聴きこむほどに良さがじわじわと伝わってきます。彼の優しくロマンティストな面が満載で、私は Robi のファンなので本当にこういう盤をだしてくれて嬉しいです。14曲中11曲がオリジナルという意欲作です。豊富な内容で彼のヴァーサタィル(versatile)な面を聴くことの出きる一枚でしょう。今や売れっ子ピアニストの Botos です。

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ROBI BOTOS Trio - place to place (2012)

Robi Botos - Piano, Fender Rhodes - Keys - Cajon.
Attila Darvas - Acoustic, Electric Bass.
Frank Botos - Drums.

1. Life Goes On (Robi Botos)
2. Footprints (wayne Shorter)
3. Be Bach (Robi Botos)
4. Emmanuel (Robi Botos)
5. Place to Place (Robi Botos)
6. Long Time No See (Robi Botos)
7. Smedley's Attack (Robi Botos)
8. Tagged (Robi Botos)
9. You Don't Know What Love Is (Gene de Paul/Don Raye)
10. Inside Out (Robi Botos)
11. Homeland (Robi Botos)
12. First Love (Robi Botos)
13. What Is This Thing Called Love (Cole Porter)
12. What? (Robi Botos)

Robi Botos "Place To Place" EPK はここをクリック!

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John Sherwood - 2009.09.04 Fri

今回のトピックは前回のデュオライブでご紹介したピアノの John Sherwood さんです。1961年オンタリオ州の生まれで、現在はSt. Catharines というナイアガラの滝のある街を拠点に活動をされています。

johnsherwood500.jpg

今回はプレス用の素敵な写真と Biography をご本人から送っていただきました。数日前に行った、ミササガのフリー・コンサートの Appleyard's Swing Fever Band のピアニストでもあり偶然に続けて彼の演奏を聴けるとはグッドタイミングでした。このビッグバンドでは本当によくスイングする楽しいピアノでした。

まず初めに彼の存在を知ったのは ” John Sherwood Live ” 盤でした。これはベースの Dave Young を聴きたいばかりに図書館から借りてきたCDだったのです。初めて聴いたシャーウッドさんの印象は正統派のピアノだなって感じ。

しかしどことなく大好きなオスカー・ピーターソンを思わせるフレーズ。だから何回聴いていても飽きないというのがその要素だったのですね。

なるほど後で送られてきたバイオに目を通してみると、彼は音楽に通じているお兄さんからオスカー・ピーターソンの1978年に録音された
” The Paris Concert ” Pablo Live, Salle Pleyel を聴かされて以来オスカーの虜になってしまったのでした。

それから彼はオスカーのアルバムをひたすら写本 (transcribing) したという事です。このライブ盤の一番初めに録音されている曲 On a Clear Day を聴くとオスカーの影響が一目瞭然に分かると思います。

オスカーの” My Personal Choice ”の盤の1968年録音の同じ曲を聞き比べますとなるほどっと貴方も思うでしょう。
ご存知の様にオスカーのピアノタッチは軽く滑るような気持ちのよいスイングです。 ライブで聴いたジョンのピアノタッチもスイング感も曲を完成させる技術も素晴らしいでした。

それに曲のアレンジのユニークさにも驚かされました。デュオライブで演奏したGentle Rain を意外なフュージョン風にアレンジするなんて最高に楽しいの一言!

ここではもうオスカーの影響なんてぜんぜん感じない彼のピアノの全開でした。

彼の父親は、ジョンの特別な耳の良さを三歳くらいの頃から気がつきはじめ、幾らかの音のテストなどを経てジョンが完全に近いピッチを持っているという発見をしました。それからクラシカルのピアノを学び、15歳の時にはすでに個人教授だけのレッスンでA.R.C.T. (Associates of the Royal Conservatory of Toronto) レベルに達しました。

しかし青年になっていたジョンはクラシカルにも興味がもてなくなっていると父親は感じ取り、ジョンがピアノの練習を続けていくにはもっとチャレンジが必要だと考えジョンにジャズを紹介しました。

Tete Montoliu や Clare Fischer のアルバムなど与えましたがジョンが一番興味を持ったのは兄が聴かせてくれたスカー・ピーターソンだったのですね、それ以来彼はジャズ一筋です。

ライブにコンサートに活動しているかたわら、あの優れた耳を使って彼はナイアガラ周辺ではピアノの調律も本業としておられます。

トロントのジャズ・ライブ・スケジュールなどをチェッックしていると、彼のソロライブなども結構ありますので、これから機会があれば是非聴き続けてゆきたいピアニストです。

ピーター・アップルヤード・クオテットやバンド、ヴォーカルのキャロル・マッカトニーのトリオやそれからディヴ・ヤングとのアソシエーションと彼の活躍の場はカナダのファイネストミュージシャンの中にあります。

Carol McCartneyの盤 ” A Night in Tunisia ” でもジョンがピアノで参加しています。

” One Lucky Piano ” (2007)ではトロント周辺で活躍している14人のジャズピアニストのソロピアノが紹介されおり、その中の一人に選ばれています。

この盤の収益はJAZZ. FM91が音楽を学んでいる人々の為のスカラーシップや給費金に当てられるのです。(JAZZ.FM91は、一日中ジャズを流している素晴らしいカナダのラジオ局です、インターネットでもコネクトできるので是非チェックしてみて下さいね)


最後に彼の最新盤の” John Sherwood Live at the Montreal Bistro ”の紹介。

sherwoodcd250.jpg

stompin' at the savoy
django
you and the night and the music
old folks
cakewalk
james
the countless blues
all the things you are
tenderly
funk in deep freeze

John Sherwood (p)
Pat Collins (b)
Terry Clarke (ds)

recorded Toronto, Canada on May 2004

残念なことに数年前にドアを閉めてしまったジャズのメッカであったモントリオール・ビストロというレストランでの録音です。

この盤では、all the things you are の軽快さと tenderly の甘くない優しさが気に入ってます。全体にまとまった仕上がりで何回聴いても飽きない上品さを感じます。Terry Clarke はアメリカの盤でも良く目にするベテランのドラマーです。Pat Collins もまた後ほど紹介しましょう。

http://www.johnsherwood.ca/

ジョンのホームページで彼の音源を聴くことができます、是非覗いてみてくださいね。

↓はキャロルとジョンのコラボレーションの試聴ができます。大好きな Dave Young も参加。

http://www.cdbaby.com/cd/carolmccartney

カナダの最高に素敵なジャズステーションFM91です、要チェック!

http://www.jazz.fm/

Gene DiNovi - 2009.08.18 Tue

今回は、なんと80歳にして旬のピアニスト Gene DiNovi さんの登場です。
大好きな Gene さんをピアノの第一人目に登場していただくことにしましょう。

gene500-1.jpg
( photo by Mr. M ) 
                                               
1928年生まれ、40年代は52nd ストリートで Be-Bop 時代を過ごしました。15歳の少年ジーンは、Art tatem, Lester Young, Billie Holiday などを聴きながら成長していったそうです、たまにはそれらのジャムセッションに招かれる幸運にも恵まれ、ジーンは Be-Bop の洗礼を受けたのでした。

その才能は Dizzy Gillespie がすぐに見抜いていたそうです。若い才能はすぐに開花され、その後は Royd Raeburn, Buddy DeFranco,Artie Shaw, Benny Goodman などのバンドやオーケストラで経験を積みました。
最近、青年のジーンさんが Benny goodman and his Orchestra でピアノを弾いている貴重な映像を観賞するチャンスがありました。あ~感激!

http://www.youtube.com/watch?v=g9o1axiX0VU

↑ここでは21歳のジーンさんが Buddy DeFranco のビッグバンドでピアノを弾いているのが微かに聴き取ることができます。

Buddy DeFranco and his orchestra
Bernie Glow,Paul Cohen,James Pupa,Jack Eagle(tp)
Ollie Wilson,Earl Swope,Bart Varsalona(tb)
Buddy DeFranco(cl)
Lee Konitz,Frank Socolow(as)
Al Cohn,Jerry Sanfino(ts)
Serge Chaloff(bars)
Oscar Pettiford(b)
Irv Kluger(dr)
NYC,April 23,1949

(凄いメンバーの中に若いジーンさんが)

さてその後、60年代はテレビやフィルムの仕事をしながら生計を立てたそうです。この頃からニューヨークやハリウッドを拠点にコンポーザーやアレンジャーとして活躍し、多くのシンガーのアカンパニストとしても驚くほど色々な分野で才能を発揮させました。

ペギー・リー、リナ・ホーン、ナンシー・ウィルソン、カーメン・マックレィ、スー・レイニー、ドリス・ディ、ダイナ・ショーなど数えるだけでも凄い顔ぶれです。

特にペギー・リーとのコラボーレーションで作曲された ” Only for You ”という曲は詩がとても面白くて、ペギーのイメージが最大に生かされています。
このエピソードをライブでお話されていましたが、彼女のイメージから受ける印象とは違ったペギーの素朴で素敵な人柄がうかがえました。
 
ジーンさんは数少ない現役のジャズの生き字引といいましょうか、貴重で興味のある話をいつもライブで披露されます。聞いているだけでイメージがフツフツと沸いてくるように新鮮でこれらをどんな形であれ是非残して欲しいものです。
また彼の歌はとてもユニークで人をぐいぐい引き込んでしまうマジックを持っています。長いショービジネスで培われたテクニックというかヒューモアーのセンスにも脱帽です。


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(ジーンさんがハープシコードを弾いている珍しい盤)


さて70年代に入りジーンさんは73年にカナダへ移住しそれ以来トロントの住人になりました。少しづつカナダで職業的な経歴を確実に再建し、今ではジーンさんはカナダを代表するピアニストになりました。

私が初めてジーンさんの生のピアノを体験したのが、ある教会であったチャリティーコンサートでした。(ベースがなんと Bass で紹介した Neil Swainson でした)この時ジーンさんはまだ70歳後半でしたがそのピアノの華やかさ、そして優雅で繊細なのに、なおかつモダンで私は生まれて初めてこんなに美しいアレンジのStardust を聴いたことはありませんでした。

” The Most Beautiful Stardust ” というのが私の感想です。
メロディーラインはしっかりそこに存在しているのにアレンジが今まで聴いた事もないような新しさがあり、そのハーモニーの美しさがなんとも言えず素晴らしいのです。いやぁ~もう感激しちゃって、じわ~っと心に広がる幸福感といいましょうか。
その夜は、なかなか興奮が冷めませんでした。

そしてジーンさんと深い関わりのあるのが横浜のマシュマロレコードです。マシュマロレコードからは、沢山のジーンさんのCDが発売されています。好きな盤は一杯あり過ぎ、でもその中でも私のお気に入りは ” So In Love ”


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一曲目の ” The Bridge ” の素敵なメロディーで始まるこの盤は・・・よ~く耳をすませてベースを聴いてください。大好きな Neil Swainson のベースが効いてます。けっして派手な印象はないけど、このベースいいでしょ!

20枚(リーダー、参加盤を含めて)ほど所持しているジーンさんの音源の中になんとこの So In Love が7枚のCDに収められています。曲自体も美しいのにジーンさんのアレンジが加わるのだから文句なしでしょう。


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しっとりとした選曲の ” How Beautiful Is Night ” (1991)は一日の疲れを癒してくれる静かで落ち着いた雰囲気が夜の時間をリッチにしてくれるでしょう。この盤には Don Thompson がベースで登場です、彼はオールマイティーな人物で、彼が参加すれば一度に3人もミュージシャンを得たようなものだといわれるほど、多才なミュージシャンです(彼の紹介はまた後ほど)。
ドラムに Memo Acevedo でしゃばらず引き過ぎず、このトリオには良くあっていると思います。このドラマーはまだ未開なのでこれからの課題になりそうです。


geneCD250.jpg


” at Red Brick Warehouse Live in Yokohama ” (2003)ジーンさんの4度目の来日で録音されたもの、軽快な Come fly With Me から始まるこの盤には木村由紀夫さんのドラムにベースは Neil Swainson です。

この中にジーンさん作曲の L'oiseau du Paradis (天国の鳥)という曲があります、優しくて暖かでこれを聴いて眠りにつけば、良い夢がみれるに違いない。ジーンさんの曲はどれをとっても美しさの中に優しさがあって心が和みます。

とにかくオリジナルのメロディーを崩さないのに、これだけ素晴らしいアレンジができるピアニストは貴重な存在だと思います。この盤にも So In Love が入っています、きっとジーンさんのお気に入りの曲なのでしょうね。 最後の Red Dragon Fly (あかとんぼ)は可憐でなんともいえない素敵なアレンジで歌の持つ表情や感情がとてもよく把握されていると思います。

最近探していた Ruby Braff とのデュオと Don Thompson と Terry Clarke とのトリオ盤の二枚組みを手にいれました。私はルゥービー・ブラフのコロネットの音色が大好きなのでジーンさんとのデュエットが存在すると知った時から、この盤が欲しかったのでもう嬉しくって!また良く聴きこんでからこの盤のお話をしたいと思っています。

今回はピアノのジーン・ディノヴィさん。野球少年が12歳になってから始めてピアノを弾き始めたという遅いスタート、しかもある代金の代わりにピアノのレッスンが受けられたからという以外な理由(これにも実は面白いエピソードがあるのです)そんなジーンさんのユニークで長い歴史から育くまれてきた私達へ届けられる素晴らしい音の贈り物。

一度この箱を開けてみてください、きっと貴方もとりこになってしまうでしょう。

↓ジーンさんのホームページ
http://4npc.com/genedinovi/index.html


*精力的にライブをこなされているジーンさんのエネルギーは一体どこからくるのか?この10月に日本での公演があります。機会があれば是非生のジーンさんを体験してみてください。

ジーン・ディノヴィの日本公演の日程は
10・30(金)横浜杉田劇場 開演19.00
11・1(日)東京代官山のイタリアンレストラン”デロンギーズ・東京”
サンデイ・ブランチコンサート 12時30分開演
11・3(火)山形シベールアリーナ・ホール 
2時開演(一部 南 博グループ、二部 ディノヴィ・グループ)
メンバー Gene DiNovi (p), Neil Swainson (b),  Ernesto Cervini (ds) 
Guest Artist Ted Brown (ts)
(ティケットの予約はリンクのマシュマロレコードをクリックしてね)

また9月21日、来日記念盤として2008年来日時の録音「鈴懸の径」が
マシュマロレコードから発売されます。

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↓2013年9月に体験した Gene DiNovi さんのレコーディング・セッションの様子はここをクリック。
Gene DiNovi at recording studio

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