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2017-05

Jim Galloway  - 2010.01.15 Fri

今回は、ビッグバンドの楽しさを教えてくれた Jim Galloway さんと彼の17人編成の Wee Big Band をご紹介します。

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( photo by manmarukumi)

今年71歳になられるジムさんは、Scotland の Kilwinning の生まれです。トロントでの活動は1964年からで、トロント・ジャズ・フェスでは21年もの長い間 Artistic Director を勤めておられます。 

彼はジャズ・ジャーナリストでもあり、Cruise-ship (豪華客船専属バンド)のグループ・リーダーでもあります。そしてトロントを拠点としている彼が率いる Wee Big Band のバンド・マスターです。

その話芸は人を楽しませ、ジャズの歴史を取り混ぜ観客を飽きさせることをしません。語呂合わせや駄洒落も大好き、インドネシアン煙草を吸い、料理だってお手のもの、そしてなんと言ってもオールド・カーと Single malts が大好きというジムさんです。

2002年には、フランスから ”Chevalier des Arts et des Lettres” という賞をフランス文化に貢献したという事で受賞されています。多分日本でいう文化勲章に値するものでしょう。

70歳を越しているというのに、今でも年に200dates のライブをこなしておられます。一年の大半は22ヶ国のツアーをこなしているというのだから凄いエネルギーというか。

旅が大好きだから可能と言っておられますが、最近は飛行場の状況が異常に大変だと言いながら、自分を招いてくれる場所があるならば何処にでも行くぜ!という意気込みなんですね。そんな彼のプレーからはまったく歳を感じません。

彼のスタイルは、若い方から見ると古くさい Swinging jazz の部類に入るだろうとご本人も仰っていますが、そのメロディックの美しさは彼の十八番だと思います。

こね回さない、ストレートなリリカルな表現は聴く人の心を和ませます。私は ”be-bop” から洗礼を受けたけど、たまにジムさんのプレーを聴くとほっとするというか、ほんわかとした気持ちにさせてくれるので好きなのです。もちろんスウィング・ジャズばかりでなく、なんでもこいのジムさんですが。


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私が一番初めに聴いたのは Buddy Tate (ts), Jay McShann (p), と共演している ”Saturday Night Function” (1981) という盤で、かれはソプラノやテナーだけでなくバリトン・サックスも吹いています。この盤は印象が薄かったけど。

次に聴いた1984年の ”Just A Lucky So and So” ではブルージィーなJay McShann のピアノと渋いヴォーカルが, Don Thompson の確かなベース, そしてジムのセクシィーなバリトン・サックスとがとても良く合体しています。
”On A Clear Day You Can See Forever” が聴きどころです。

この一曲は、私のフェヴァリットなのでこれだけでもこの盤を聴いたかいがあったと言うか。その後ジムさんのデュオ・ライブでこの曲をリクエストした時はソプラノ・サックスだったのですが、それはまた素敵な暖かい音色で私は彼のシンプルなアプローチがなんとも言えず益々好きになりました。


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1998年に Allan Vache とコラボしている ”Raisin' The Roof” Allan Vachemeets Jim Galloway は私のお気に入り、このメンバーがまたいいんだよね。

Allan Vache (cl), Jim Galloway (ss), John Bunch (p),
Howard Alden (g), Michael Moore (b), Jake Hanna (ds)

古きよき時代への誘いというか、Vache のクラリネットの持つ明るさゆえか、ジムのサックスも普段よりも軽快さが増して楽しい一枚だと思います。

ピアノの John Bunch もいいし、特にこの中の Dream と言う曲にジムの詩的な要素が集中されているでしょう、それと The Very Thought of You のサックスはこれがジムさんだ!って思わせる優しいメロディーラインは彼そのものです。

この二曲だけで、この盤はもうそれで十分だって思ってしまう私なのでした。実を言うとクラリネットはあまり聴きませんが、この盤は珍しく好きなのですね。きっとジムのソプラノ・サックスとジョン・バンチのピアノのせいかもしれません。


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”Doc Cheatham and Jim Galloway at the Bern Jazz Festival”

1983年のスイスでのジャズ・フェスの録音とトロントのホテル・ラウンジの録音盤です。リズム・セクションが活き活きしていて、ベースの Neil Swainson も走ってますね。

Doc Cheatham (t), Jim Galloway (ss), Roy Williams (tb),
Ian Bargh (p), Neil Swainson (b), Terry Clarke (ds).

Doc Cheatham のスタイリッシュなトランペットをフィーチャーしたこの盤を録音した時いったい Cheatham は幾つだったのだろう。調べてみると彼は1905年生まれというから80歳の時の演奏だ、まるで元気の良い若者が吹いているようだ。

92歳で亡くなられたけど、なんと亡くなる一年前に Nicholas Payton と盤を残しているのだから凄い!それだけでもこれを聴く値打ちがあるかもしれない。

さて話をジムに戻して、彼の作る盤にはいつもノスタルジックな雰囲気が漂っている。それを収縮させたのが、次に紹介する一枚。


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Jim Galloway ”Echoes of Swing” (2003)

Jim Galloway (sax), Ian Bargh (p), Laurie Bower (tb),
Dave Field (b), Dave Johnston (t), Don Vickery (ds)

気ごろの知れたメンバーと録音されたこの盤は、リラックスした雰囲気にベテラン選手が持つゆとりが感じられるライブ盤です。今はもう無くなってしまったトロントにあった Montreal Bistro Night Club での録音。

今の時代に、何故このスウィンギング・スタイルって言われるが、彼はこの仕事を始めた頃にはバンドスタンドでは一番の若造だったそうです、それで彼は、彼のヒーロー達の真似をし、このスタイルを自分のモノにしてしまいました、若者から Dinosaur (恐竜)と呼ばれようがこれからもずっと続けていくよ!って事だそうです。

気分の乗った時には、枯れているけど味のあるヴォーカルも披露します。しかし枯れているから深い味わいがでるのだと思えます。渋みって表現の方が合っていますね。

この盤では、Sugar と I Ain't Gonna Give Nobody None of My Jelly Rollの二曲を歌っているのでジムさんきっと良い気分なのでしょう。紹介したい盤は一杯あるのですが、次のを最後にしておきましょう。


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”The Canadian All Stars European Concert” (1992)

Ed Bickert (g), Terry Clarke (ds), Oliver Jones (p),
Dave Young (b), Jim Galloway (ss.& bs), Fraser MaCpherson (ts).

1992年のスイス(Baden) でのフェスティヴァルの録音です。今はもう活動を中止してしまったギターの Ed Bickert 、Paul Desmond のお気に入りのギタリストでしたね。Desmond の最期のリーダー・アルバムでもカナディアン・トリオのメンバーとして彼のギターが起用されています。

ドラムの Terry Clarke はアメリカ盤でもよく目にされる名前だと思います。リズム・セクションでは無くてはならない存在です。

Dave Young (b), Oliver Jones (p), はもう説明が不要だと思います。Young の深いベースの音色は、淡々と全体に響き渡っていて良好、こんな贅沢なリズム・セクションはもう編成される事はないと思います。

Oliver Jones のピアノは控えめだけど、キラキラっと光っていて好きなんです。そしてサックスの Fraser MaCpherson の太い地に着いた音色がいいですね。残念な事に、この1年後の1993年に帰らぬ人となられました。

皆のソロが楽しいです、カナダの誇れる面々の遠征でヨーロッパを征服ってところでしょうか。個々の演奏をじっくりと聴いてもらいたい一枚です。

ジャケットはご覧のとうり、カナディアンってカエデの国旗に愛着を持っていますねぇ。

2009年のトロントのジャズ・フェスでランチタイムにあったライブの模様を見つけたので貼り付けましょう。帽子をかぶっているのがジムさんです。昼間という時間帯もあるでしょうが観客の頭がほとんどグレーなのにお気づきでしょうか、スウィング・エラは今でもここでは健在です、これだけの人が集まっているのですから。

このジャズ・フェスでナベサダさんが同じステージで夜部のライブで大暴れしました。その様子はカテゴリのライブの始めに掲載しているのでよかったら覗いてみてね。


さて、この You-tube のメンバーを記しておきましょう。

Jim Galloway (ss), Ian Bargh (p), Rosemary Galloway (b)
Lorne Lofsky (g), Bob De Angelis (sax), Brigham Phillips (t)
Steve Crowe (t), Mark Kelso (ds), Laurie Bower (tb)




お時間があればもう一曲どうぞ、 私はどちらかと言うと↓の方が好みです。



今回は、ジムさんの Wee Big Band も紹介するつもりでしたが、あまりに長くなってしまったので、また次の機会にしましょう。

貴方に取ってスウィング・バンドやスウィング・エラとはどんな位置にあるでしょうか。私にはちょっと遠い存在でしたが、ジムさんのお蔭で少し接近してきました。

またこのバンドのこの曲が好き、などあればお話を聞かせてくださいね。




*Sackville Records は、トロントでJohn Norris と Bill Smith によってジャズをメインと して成立した Canadian record labelです。

http://www.cduniverse.com/search/xx/music/label/Sackville/a/Sackville


Mike Murley - 2009.08.03 Mon

今回は、Saxophonist で Composer の Mike Murley をご紹介します。Nove Scotia の生まれで1981年からトロントを拠点として活躍しています。

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つい最近、マイクとピアノの David Braid のデュオライブを聴く機会がありました。ライブで彼を聴いたのはこれで二回目になります。

一度目はジャズヴォーカルの Emilie - Claire Barlow のコンサートで、この時はソロパートも少しだったのでちょっと残念でしたけど。

今回は、デュオの演奏を十分に味わえたのでその熱い空間を共有したことを忘れてしまわない内にこれを記しておこうと思います。

今やトロントのジャズシーンにはかかせないサクソフォニストです。アメリカの Grammy に相当するカナダの Juno Award や、カナダのJazz Report Award では過去に4回もテナーサックスの部門でベストテナーサックス奏者を受賞しています。ここでは数しれない賞は上げ切れません。

今では、若いミュージシャンの教育にも熱がはいりトロントにあるヨーク大学や、トロント大学で Professor of Jazz Studies として教鞭をとっています。

まず彼に出くわしたのは、Metalwood という Electric Jazz グループの演奏でした。この Metalwood は Brad Turner(tp,ful), Chris Tarry (fretted bass)、Ian Froman(ds), そして Mike Murley(t sax) がメンバーの Quartet です。

Metalwood Chronic (Bluethumb Record 440067812)のこの盤はフュージョン系の演奏なんですが、私はこの乗りが好きなので今でもこれがお気に入りの盤になっています。トランペットの Brad Turner がまたシャープでイカシテす。

最近になってメンバーが変わっているこの Metalwood が、Rexというジャズバーで演奏している You-tube を発見したので貼り付けてみます。映像がかなり悪いです、昔の方がやっぱし良いなあ。

http://www.youtube.com/watch?v=apxMq-nzgcI&feature=related


お次に、マイクを聴いたのが Barry Elmes Quintet の The Five Minute Warning(2001)というタイトルの盤。
これがまた軽快で私の好みの複雑な絡みの入った楽しい盤でした。

この二枚で Mike Murley のファンになってしまいました。音色はちょっとドライマティーニになったと思えば、ホワイトロシアン風なメローな味であったり、スムーズで違和感なく飲みやすいと申しましょうか。

それ以来、Rob McConnell Tentet や David Braid(p), David Occhipinti(b)など数多くのコーリーダーやサイトマンとしての彼の名前をみるようになりました。

ここに紹介するのは2006年の盤で The Melody Lingers On です。

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これは Glen Gould Studio Strings がバッグを固めています。アレンジをマイクとギターの Reg Schwager がやっていて、素敵な盤に仕上がっています。

Guido Basso(tp)の参加というのが嬉しいところで、カナダのホットなアーティスト達を楽しめる盤です。トリオとストリングのほどよい構成の素敵な一枚!

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好きな盤は一杯あるのですが、もう一枚あげるとすればこの盤です。Conversation Piece (1995)で、これはジャズのメインストリームを突っ走っているという感じでしょうか。8曲のうち5曲がマイクのコンポジションです。

特にトランペットの John MaCLeod がなんともいえなく良いんですよね。彼のソロをビッグバンドで聴いたことがあるんですが、最高に素敵でした。

いやぁ~メンバーもつわものぞろいで申し分ない緊張感と躍動感とがあって、気持ち良いです。この二枚は個人的に私の一押し盤です。(1997年に Jazz Report Award でベストジャズリィコーディングを受賞)

他にも:
Murley, Bickert, Wallance Live at the Senator (2000)
EXTRA TIME (2003)
David Liebman/Mike Murley  Day and Night Live at the Altantic 
Jazz Festival (2003)
Mnemosyne's March (2006)

などあります、彼のHPも是非覗いてあげてくださいね。
http://www.mikemurley.com/




Mike Murley - tenor sax
Don Thompson - vibraphone
Reg Schwager - guitar
Jim Vivian - bass
Terry Clarke - drums
Bill king - video (2007 Toronto)

彼はまたCORNERSTONEというレコード製作会社のコーオーナーでもあります。ここではカナダの素晴らしいジャズミュージシャンの盤を扱っているので一見あり。

http://www.cornerstonerecordsinc.com/


↓ もっと沢山マイクの情報がここからクリックでひっ飛び!
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