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2017-04

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Chet Baker Revisited - 2011.09.01 Thu

気分転換にテンプレートを変えてみました。このトップの写真はかなり前に撮ったものですがお気に入りの一枚なので何時かブログのタイトルに使ってみたいと思い続けていました。被写体は Kenny Garrett さんです。

今日は、若い Chet Baker の珍しいフィルムを見つけたので貼り付ける事にしました。こんなフィルムがあったなんて想像もできませんでしたが You-tube にアップされているのが今年の2月なのに今迄気がつかなかったなんて私としたことが・・・

このショート・フィルムのタイトルは "Toromba Fredda" といいます。イタリアのローマの郊外で撮影されているようです。少しシュールリアリズム的で抽象的な表現を用いた興味深いフィルムです。監督は、Enzo Nasso で1963年の制作です。このフィルムの詳しい明細はまた分かった時に付け加えたいと思います。

チェット・ファンの皆様、まずはフィルムをお楽しみ下さい。

何時この You-tube が削除されるか分からないのでお早い目にご覧下さいな。






やっと Enzo Nasso のホームページを見つけました。詩人、作家、ジャーナリスト、フィルム・メーカーと色々な顔を持つアーティストでイタリアの芸術界で50年以上も活動をされていたようです。そして戦後には Avant-garde アート活動に力をいれており、1952年より1973年まで150人ものアーティストのドキュメンタリーを撮り始め何千という数のフィルムを残されているようです。

2003年にローマで亡くなっておられますが、興味深い経歴を持っておられますので興味のある方はグーグルの翻訳などを利用してご覧下さいな。

Enzo Nasso's HP from here!
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Indian Summer - The Complete 1955 Concerts in Holland - 2011.08.09 Tue

indian summer500

まだまだ日本も暑い日々が続いていると思いますが皆さんはお変わりありませんか。元気なのは庭に住み着いているウサギ親子だけ、まん丸は心身ともに少しバテ気味でした・・ふぅ

でももう大丈夫、今月はライヴがあるんだもん!エネルギーを補給してきます。

さて気分転換、まん丸の今日のトピックは Chet's Room からです。今年に入って私の尊敬する大先輩から頂いた素晴らしい一枚。1955年録音の Chet Baker Quartet のオランダでの初ライヴ録音盤です。これは Dutch Jazz Archive Series Jazz at the Concertgebouw のシリーズで唯一残された貴重なオランダでの Chet の二つの初コンサートが収められています。

Indian summer CHET BAKER
The complete 1955 Concerts in Holland featuring Dick Twardzik

Concertgebouw, Amsterdam, September 17, 1955
Kurhaus, Scheveningen, September 18, 1955

Chet Baker (trumpet, vocals)
Dick Twardzik (piano)
Jimmy Bond (bass)
Peter Littman (drums)

この録音はジャズ・コレクターの間では長い間出回っていたそうですが、この盤が2007年に正式発売された事によって私達にもこの素晴らしい録音が聴けるようになりました。まず一番にまん丸の気を引いたのがピアニストの Dick Twardzik の存在です。 "Chet in Paris" のシリーズで何曲か聴いていましたがこのオランダ盤ではなんと 「天真爛漫」 にそして 「のびのび」 と演奏していてる Twardzik の熱い姿勢に圧倒されました。

これ以前に "Dick Twardzik Trio Complete Recordings" という盤を購入したのですが、こちらは二つのLPを一枚にしたもので全19曲のうち彼の作品が5つ入っており興味深い盤ではありますが、こちらの Quartet のオランダ盤の方がまん丸には Twarzik の良さが前面に押し出されているように感じました。コンプリート盤では特に強い印象がなく彼の良さがいまいち分かりませんでしたが、オリジナルやアレンジメントはとても興味を引くモノがあります。

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Twarzik はクラシカル・ピアノの教育を受けており14歳でプロ・デビューしたそうですがなんとその師が Margaret Chaloff 女史でバリトン・サックス奏者の Serge Chaloff のお母様でした。彼は早い時期に Charlie Mariano や Chalie Paker との共演もあるようです。Boston を拠点に活躍していたようでリサーチによると Twarzik のハーモニックの素晴らしさやヨーロピアン・コンポーザーなどからの影響のアドヴァンスさなど Cecil Taylor や Steve Kuhn (彼もまた Mrs. Chaloff の生徒でもありました) が称賛しています。Twarzik は時代を先取りし過ぎていたと説明されていました。

Chet ファンならもうご存知と思いますが、このオランダ演奏後のヨーロピアン・ツアーで彼らはドイツ、フランスなど各地で演奏を続けますが10月21日1955年に Twardzik はパリのホテルでヘロインの多量摂取であっけなく逝ってしまいました。予定されていた録音ももちろん取り消しになり Chet 以外のメンバーはステーツに帰るのですが Chet にはフレンチ・ガールフレンド( Lili or Liliane ) がおり翌年4月までパリに留まることになります。この事は J. de valk 著の "Chet Baker his life and music" (p53-p68)にツアーの様子が詳しく書かれていますがこの頃の Quartet では薬の摂取量が半端ではなく Jimmy Bond (b) が何回も Twardzik を生き返らせたと記されてます。悲しい事ですがこれはもう時間の問題だったのでしょう。

そういう曰くつきのツアーですが、この録音時の Chet はとても冴えているというかジャズ・ポールでは人気絶頂、ヨーロピアン・ツアーも始まったばかり、そしてオーディエンスの反応も素晴らしく彼らの未来は輝いていたはずでしたが、Twarzik の死によってこのメンバーはバラバラになりその後 Chet は新しくメンバーを結成してツアーを続けますが、きっと辛いものがあったことでしょう。 Jimmy Bond は長い間立ち直れなかったと記しています。

さてこの盤の Chet の Introduction の声の若いこと、もう青い Chet の新鮮さがピークという感じですね。繰り返して聞いていると夢まで見ちゃいそうです(笑)。この呟きスタイルは生涯変わる事はなかったですがこの盤ではとてもクリアーにお喋りが録音されていて嬉しいですね。最後の方で 「皆さんもうご存知でしょうが僕はマイルスがお気に入りでして」なんて言う行がありますが、好きであってもその演奏のスタイルとかまったくマイルスに影響されているとは思えませんがマイルスが好んだ曲を選曲している(C.T.A.) からそういう行になったのかなと。とにかくまん丸はこの盤の一曲目の Tommyhawk から Chet やメンバーの内にこもるフツフツを湧き出たがっている熱いマグマを感じます。

そして2曲目 Indian Summer では、熱いだけでなく繊細な面も十分に表現しながらこれからのステージを暖めている感じが受け取れます。この二曲は二つのステージで繰り返し演奏しているので聴き比べるとなかなか面白いですね。

残念な事は、この盤での My Funny Valentine が途中で尻切れトンボになってしまっている事です。コンサート・ホールは静まり返り針が落ちる音も聞こえるくらい静寂で素晴らしい演奏だったとあります。Twarzik の哀愁を帯びたピアノのイントロに Bond のベースがさり気なく寄り添ってこれからどんな物語が始まるのだろうと期待が高まるが急にプッツン、う~ん最後まで聴きたかったな。

9曲目の Someone To Watch Over Me のピアノはまるでオルゴールのようです。この盤はメンバーの皆がこの瞬間を共有しているという雰囲気がとても強く感じられて本当に良いコンサートであった事が分かります。このライヴ盤は私のお気に入りに殿堂入りしました。

最後のアナウンスで Chet は、「1,2年したらまた皆さんとお会いできるといいですね」 と結んでいますがなんと彼が次にオランダでコンサートをするのに20年もの月日を要しました。そして彼が不慮の事故で亡くなったのも始めてのヨーロッパ・ツアーが始まったこのオランダと言うのが何だか不思議な気がします。

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DICK TWARDZIK TRIO Complete Recordings

1. Albuquerque Social Swim (D.T)
2. Bess, You Is My Woman
3. Yellow Tango (D.T)
4. 'Round About Midnight
5. I'll Remember April
6. A Crutch for the Crab (D.T)
7. Just One of Those Things
8. Warming Up (D.T)
9. Nice Work If You Can Get It
10. 'Round About Midnight
11. Get Happy
12. It Could Hapen to You
13. All the Things You Are
14. Yesterdays
15. Original (D.T)
16. Our Love Is Here to Stay
17. I Get a Kick out of You
18. Bess You Is My Woman
19. I'll Remember April

1-7: Richard Twardzik (p), Carson Smith (b), Peter Littman (b)
Van Gelder Studio, Hackensack, N.J., October or December 1954

8-19: Richard twardzik (p), Jack Lawlor (b on #17), Peter Littman (d)
Probably Boston, June-December 1954
LONEHILLJAZZ (2004) E.U.



この映像は↓で紹介している盤のステージではありませんが、スウィーデンのバリトン・サックス奏者 Lars Gullin が共演しているものなのでご覧下さい、まん丸も最近になって Gullin の存在を教えて頂いたのですが叙情的、牧歌的、又もや都会的、な感覚をミックスした素晴らしいバリトン・サックス奏者です。この数ヶ月で多くの You-tube もアップされており私の好奇心を十分満たしてくれました。

そして↓の盤 ”Lars Gullin, Vol. 2.” はTwardzik が亡くなる一週間ほど前の Stuttgart での録音になります。この中でまん丸が今迄に聴いた中で一番 Chet らしくない 「飛び跳ねた」 興味深いスキャットが聴けます。これはもう中期や後期では聴けない威勢のよい若い Chet の貴重なスキャットだと思います。

この気合の入った Chet のスキャットに皆さんもきっとびっくりされるでしょう!

Lars Gullin and the Chet Baker Quartet

Chet Baker (tp)
Lars Gullin (bs)
Richard Twardzik (p)
Jimmy Bond (b)
Peter Littman (ds)
Caterina Valente (voc on I'll Remember April).

4. Cool Blues
5. Brash
6. Lover Man
7. I'll Remember April

Stuttgart. 15 October 1955
Produced by Lars Westin.
Lars Gullin, Vol. 2.
Dragon DRCD 224 [Sweden 1992], with additional material from Gullin. Chet Baker,
Complete Studio Sessions with Dick Twardzik, LoneHill 10161 [Spain 2004]
with Paris studio sessions


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Twardzik's discography はここをチェック!

Chet Baker / Bill Evans in New York 1959 - 2011.06.02 Thu

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( downtown Toronto photo by manmarukumi )

先週、暖房を入れていたというのに今日はなんと冷房に変わっていました。天候がもうめちゃくちゃですね。さて今日は、御用向きで久しぶりにダウンタウンに行きました。いつも用事の後に半時間ほどHMVに寄って物色するのですが、嬉しいことに今日は掘り出し物がありました。

”Chet Baker Bill Evans The Complete Legendary Sessions” (1959)です。1-10曲は未聴の録音 Pepper Adams, Kenny Burrell, Herbie Mann, Paul Chambers, Connie Kay or Philly Joe Jones というメンバーだから文句なしですね。

11-14曲は、Zoot Sims の参加している ”Chet Baker Plays the Best of Lerner & Loewe”と同じ録音ではありましたが、とにかく1-10 までは聴く価値ありと判断しました。最近はもう躊躇せずに持っていないチェット盤は迷わずに購入する事に決めています。今まで迷って手に入れそこなった貴重な盤が何枚あることか・・・

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(微妙な目線の二人?ライティングの違う二枚の写真)

1. Alone Together
2. How High The Moon
3. It Never Entered My Mind
4. 'Tis Autumn
5. If You Could See Me Now
6. September Song
7. You'd Be So Nice To Come Home To
8. Time On My Hands
9. You And The Night And The Music
10. Early Morning Mood
11. Show Me
12. I Talk To The Tree
13. Thank Heaven For Little Girls
14. I Could Have Danced All Night
15. Almost Like Being In Love

帰ってすぐに4-5 回聴いてみましたが、なかなかいいではありませんか、1曲目の Alone Together からなんと素敵なこと、チェットのラッパとPepper Adams のバリトン・サックスが出会う場面がとろけそうです。こんなに叙情的で美しい演奏はやはり Chet なんだわって思わせてくれる一枚でした。しかし Evans の演奏が印象に残らず薄い影のような感じがします。何故でしょうね?

Gerry Mulligan よりも Pepper Adams のバリトン・サックスの方が個人的には優しくて好きです。この盤では Chet のサウンドに自然に溶け込んでいくような、包み込むような優しさを感じます。Kenny Burrell のギターもさりげなく寄り添っていて好感度がいいですね、11-14は Herbie Mann, Zoot Sims, Pepper Adams, Earl May, Clifford Jarvis のメンバーで選曲も良いですね、(ここ以後は追記です→)でもよくよく持ち盤を調べてみるとちゃんと持っていたではありせんか ”Chet” (1958)のメンバーと同じでした。コレクションが90枚を超えてしまうともうどの盤に何が入っていてメンバーが誰だったかキープ・トラックできない状態になってきました。なさけない!しかしですね、この盤には2曲今までに聴いた事がない曲が入っていました。それはオリジナルLPに入りきらなかったピースとボーナス・トラックでした。まあその2曲だけでもまん丸にとっては喜ばしい結果でした・・・なんとなく負け惜しみの心境。それにこの ”Chet”の良さが再確認できた事がなりよりでした。しかしまん丸いたく反省しています、一番大好きなはずのチェットなのに丁寧に聴きこんでいないのだと感じています。集めるだけに集中している自分の行動と聴くという姿勢を考えなければならない時期に来ているのかも・・・

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もう一枚は Chet の ”September Song” (マシュマロ盤)でいたく気に入った Duke Jordan と Jesper Lundgard のトリオで Star Eyes の入った盤をみつけました。”Chet Baker & Duke Jordan Trio Complete George's Jazz Club Performance” です。オランダの ライヴ盤ですがなんと私が購入した Jazz Lips と言うレーベルからでているこの盤、実はマシュマロレコードから無断で リップ・オフした海賊盤だったのです。なんだか内容が同じだなって思っていたらやはりそうでした、こういう事が起こるのは本当に残念な事です。Chet の盤には不可解なものが沢山出回っているのでこれをコントロールする事はきっと大変なことなのでしょう。これまでに同じ内容で違うジャケットという失敗を何回したことか。今回もそういう感じになきにしにあらずですが(^^;


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もう二枚はブルーノートから、Lee Morgan の ”Delightfulee Morgan”と ”Candy”です。二枚で$20ドルでした。Chet の二枚が高くついた分少しバランスが取れて満足です。


今日はちょぴりハピーな気分ですね。
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September Song  - 2010.02.17 Wed

今日この盤が日本のマシュマロレコードさんから届いた時は、あまりに嬉しくて立て続けに3回も聴いてしまいました。これでチェットのコレクションが90枚を達成しました。

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( photo by manmarukumi )

コレクションの中で一番新しい Chet Baker の ” September Song” です。80年代のヨーロッパでのチェットは安定した素晴らしい録音を沢山残しています。意欲的で色々なジャンルのミュージシャンとコラボレーションをし、新しい可能性をどんどん広げていこうとしていた時代だと思います。

チェットはまだ54歳、パリの New Morning というクラブでの録音盤です。一曲だけベルギーでの録音が入っていますが、これがまたいいんですよね。この盤、ドラムレスのトリオでチェットのトランペット、ピアノそしてベースがとても相性が良くてドラムのあまり好きでなかったチェットのヴォーカルの映える最適な環境です。


SEPTEMBER SONG

Chet Baker (tp, vo)
Duke Jordan (p)
Jesper Lundgaard (b)

1. September Song
2. My Funny Valentine
3. I Remember You
4. But Beautiful
5. Barbados
6. September Song
7. Solar

Recorded at New Morning, Paris / Nov. 24.1983


Duke Jordan の星屑が落ちてくるようなピアノの音色から始まる September Song。
ヴォーカルの出だしがちょっと心配、でもトランペットの演奏に入るといつものチェットの淡々としたプレー、そして存在感のある Lundgaard のベースがサポートにまわる。Lundgaard のベースは余韻を残す強い響きをもっているのね、嗚呼いいねぇ。



(この You-tube の曲は、この盤と同じものではありません)


My Fanny Valentine は言うまでもないチェットの十八番。これなしでチェットは語れない、チェットは何回この曲をプレーしても同じようなプレーを繰り返さないようにしていると語っていた。この盤はピアノとベースも十分にエンジョイできる一枚です。それぞれのソロがとても素晴らしいのです。

ジョーダンのクリアーなピアノの音色がとても気持ちいいです。それに乗るように歌うチェットはとても楽しそう。I Remember You のスキャットは本当に気持ちが軽いというかジョーダンのピアノがチェットをアップ・リフティングしてる感じですね。

But Beautiful いつも恋してるチェット、少年ではないのに、何故か少年のような恋をしているチェット。このヴォーカルを聴いているといくつになっても恋をする事を忘れちゃいけないと言われているような気もちにさせる。

Barbados (C.Parker) はインストだけ、チェットのトランペットが歌っています。
気持ちよくスローにスゥイングしてる。彼らしいフレーズがところどころで光っていて観客のリスポンスも暖かい、あ~とても良い演奏だ。きっとチャーリー・パーカーもこれを聴いたら”チェット、イカシテルゼ”なんて言って幸せな気分になるだろうな。





この盤に入っている I Remember You と貼り付けのヴォーカルを聴き比べてみて欲しい、この長い時間を経過した後に、チェットはどんな恋人達を思い出したのか。青いチェットも新鮮でよいけれど、人生を知り尽くしたチェットも味わいがあります。

そしてインストの Sepetmber Song です。ストレートに曲の良さを出しています。
ヴォーカルと同じように、ひとつひとつのフレーズを大切に扱っている響きです。

最後はマイルスの Solar でチェットは自分をクリアーに表現しています。この盤こんなに素敵だったとは。独り占めにしてしまいたいくらいですが。でも良いものはやはり皆でシェアーしたいというのも本望です。

今回のまん丸クミの一押しは ”September Song” でした。


マシュマロレコードでは、オリジナルのジャケットでこれと同じ盤を出しておられます。
情報は↓のサイトをクリック。この盤の良さは自分で確かめてね。

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http://www.marshmallow-records.com/

 


Love Chet - 2010.02.01 Mon

Chesney Henry Baker Jr. 1929年12月23日にオクラホマの片田舎 Yale で誕生、1988年58歳で Amsterdam のホテルで謎の死をとげた不運のトランペッターです。

chet500-1.jpg
( photo by manmarukumi )

この Chet's Room では私の大好きなラッパ吹きのチェット・ベーカーの事やお気に入りの盤や読んだ本の中で面白かった秘話などを紹介していきたいと思います。

ジャズファンなら、もうチェット・ベーカーの紹介など必要ないと思いますが、まあとにかく”独断偏見自己満足の世界”なのでご了承ください。彼のヴォーカルのスタイルは好き嫌いがはっきり分かれるとはおもいますが。。。


初めて彼の歌と演奏を聴いたのは1976年頃だったと思います。私はその頃、兄達と一緒に住んでいました。ラジオから流れてきたチェットの歌声を聴いて兄と私は同時に顔を見合わせてしまいました。兄も同じ事を思ったのでしょう。

”今の 男? 女? どっちや” 兄の質問でした。

”う~ん、わからへんなぁ男のような気もするけど” 

それがチェットとの最初の出会いでした。Androgynous 的な声質が My Funny Valentine のメロディーと微妙に合っていて、今にも崩れてしまいそうなガラス細工のような繊細な声に完全に恋してしまったのでした。その後、彼のルックスでよけいに好きになってしまったのは言うまでもありませんが。(いやぁ~若いチェットは文句なしにかっこ良かったですねぇ)

まるで囁くように吹く彼のトランペットはヴォーカルと同様に歌っているのでした。

それ以来、チェットの様々な演奏を追い続けてきましたが、彼の根底にあるものは亡くなるまで少しも変わっていないという事でした。

メロディー・ラインをいつも大切にし、最小限におさえたインプロヴァイゼーションで曲のオリジナリティーをリリカルに表現していました。
そのシンプルさが彼の性格そのものを浮き出していたように思えます。




(ここでは無様に喧嘩で(不本意に)叩きのめされて前歯が折れています)

彼のコレクションが 85 枚を突破しました。未だに欲しい盤が次から次へと発売されて、もういいんじゃないと自分では言い聞かせているもののやはり手が伸びてしまいます。 哀しいかな Fanatic ってこう言うことなのよね。

まっそういう感じで、集めた盤から好きなモノを一枚ずつ紹介してゆきましょう。ます第一枚目は、孤島に持っていく為の10枚の中に選びたい一枚。

この盤は、チェットがヨーロッパから5年ぶりにアメリカに帰ってきた1964年の録音です。その18ヶ月ほど前にパリでトランペットを盗まれて以来、チェットは知人からもらったと言うこの Flugelhorn を吹いています。

短い期間ではありますが、彼はこの音色がとても気に入ったようで、リッチで深い音色が出て色々な表現が出来ると喜んで吹いていたようです。

このホーンの音色は確かにリッチで優しくチェットのスタイルとピッタリ融合しました。繊細なだけでなく安定感も増してそのプレーからは今までに感じられなかった何かが存在するような気がします。その証拠に私がとてもこの盤を気にいって比較的に聴く回数が他の盤よりも多いので間違いない!

なんて言うとちょっとおおげさだけど、この盤のチェットの演奏やヴォーカルから新鮮な息吹を感じるのですね。


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Chet Baker / Baby Breeze (1964)

1. Baby Breeze
2. Born to Be Blue
3. This Is the Thing
4. I Wish You Love
5. Everything Depends on You
6. One with One
7. Pamela's Passion
8. Touch of Your Lips
9. Comin' Down
10. You're Mine, You
11. Sweet Sue, Just You
12. Taste of Honey
13. Think Beautiful
14. I Wish You Love (Alternate take)
15. Think Beautiful (Alternate take)

Chet Baker (flh) Frank Srozier (as, fl)
Phil Urso (ts-1,3,5, ts, arr-2,4) Hal Galper (p, arr-1,3,5, p-2,4)
Michael Fleming (b) Charlie Rice (d) NYC, Nov.14,1964
Kenny Burrell (g) Chet Baker (vo) Bob James (p)
Michael Fleming (b) Charlie Rice (d) NYC, Nov.20, 1964
Bobby Scott (p,arr) Kenny Burrell (g) Chet Baker (vo)
same location, date

Limelight records LS-86003


メンバーも良いですね、お馴染みの Phil Urso, Frank Srozier のサックスに Hal Galper のピアノ、それに私の大好きな Bobby James まで参加しています。

一曲目の Baby Breeze の軽快なスタートで、皆の乗りの良さが感じられます。60年代のチェットには男らしさが増して太い線が感じられると思います。多分この一曲目でそれが読み取れると思いますよ。

50年代のチェットはまだ青さがあって新鮮だし、いつの時代も彼らしさがありチェットのファンにとっては彼の変化、スタイルでなく成長の過程なのかもしれませんが、その時代の流れに見せる音の表情がたまりません。

この盤では、チェットはヴォーカルに力を入れています。自分なりにそういう方向に持っていきたいと彼はこの頃語っています。この盤に入っているヴォーカルはとても詩に対する表現のアプローチが素晴らしく豊かで、純粋に心から吹き出てくるもののような気がします。変な細工がなくストレートに歌っています。

Touch of Your Lips でもうメロメロ、こんなに素敵なのは後にも先にもこの盤でしか聴けない。Kenny Burrell のギターの伴奏だけで歌う 11と12 は味わい深く Burrellの伴奏が気持ち良いほどにチェットに寄り添っています。じっくり味わってください。

Taste of Honey は、もう絶品です。ちょっと寒気がするくらい心を揺さぶるものがあります。私にとってこのチェットのヴォーカルは最高作品なんじゃないかって思えるほど。

この盤は、まん丸の一押し!

さて、次は何を選ぼうか沢山ありすぎて喜ばしい。



chet280.jpg
http://chetbakertribute.com/chet.htm

↑のリンクはチェットのファン・サイトへ、沢山のヴィデオ・クリップなど楽しめます。


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まん丸クミ

Author:まん丸クミ
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独断と偏見でおおくりします。

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