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2012-07

The David Braid Sextet at Rex Jazz Bar 6/27/2012 - 2012.07.09 Mon

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( photos by manmarukumi )

久しぶりの Rex Jazz and Blues Bar です。この熱気、殺気、パワーとエネルギーと耳が潰れるほどに大きな音の洪水で心臓がバクバク! たまにはこういう環境も気分転換にいいですね。

今回は、トロント・ジャズ・フェスティヴァルの一環だったので当日でお席が取れるかどうか心配でしたが、1時間半も早くから行ったのでなんとかステージに近い良いお席を一人10ドルで占領する事ができました。これって何時ものテーブル・チャージとまったく同じ値段なのですね。

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ステージから少し離れたバーのセクションが異常に煩いレックス・ジャズ・バー

午後から、3つのグループが入れ替わりステージに立つのですが、8時からのステージまであと1時間、代金を払うと手の甲にスタンプを押してくれます。これで煙草を吸う人はバーの外に出たり入ったり自由に出来ます。トロントは禁煙がとても厳しいですから喫煙者には肩身が狭いところでしょう。

さて今夜のお目当ては、"David Braid Sextet" です。最近彼のコンサートを偶然に立て続けに聴く機会がありラッキー!といいましょうか、今夜の Sextet はまたソロ・コンサートとは違った David の魅力をうんと楽しませてくれるでしょう、それにトロントでもピカイチのメンバーの集結ですもの。

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メンバーを紹介する David Braid とノヴァスコシアからトロンボーン奏者の Gene Smith。

David Braid (piano)
Gene Smith (trombone)
John MacLeod (flugelhorn/cornet)
Mike Murley (tenor/soprano saxophone)
Steve Wallace (bass)
Terry Clarke (drums)

どの方の名前を選らんでもリーダー格の申し分のない素晴らしいパフォーマーです。今夜、特にまん丸の楽しみにしていたのは Flugelhorn の John MacLeod とリズム・セクションの Terry Clarke でした。 MacLeod は何回が違ったセッティングで聴いているのですが、もっとじっくりと聴きたいという願いがあった事と、カナダ国内だけに留まらずステーツでも熱い支持をもつリズム・セクションの強靭 Terry Clarke のドラムスがいかに多くのミュージシャンから信頼され求められているかを確かめたいという好奇心からでした。ドラマー Clarke の名前をどれほど目にしたか数え切れませんが、この Terry Clarkeさんがじっくりと聴けるという事もあって今夜のライヴはもう始まる以前から熱いものを感じているまん丸でした。

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Gene Smith (tb), John MacLeod (flu/cornet), Steve Wallace (b)

この Terry Clarke という名前を聞き覚えていらっしゃる方も多いと思います。なんといっても300枚を超えるアルバムにクレディットを残しているというドラマーです。カナダでは Rob McConnell Boss Brass のオリジナル・メンバーでもあります。Oscar Peterson や Jim Hall と日本、ヨーロッパ・ツアーにも参加しています。ステーツでは、The Toshiko Akiyoshi Jazz Orchestra にも在籍していたようです。Toots Theileman, Bill Mays, Roger Kellaway, Red Mithcell と共演者の名前を挙げると切がありません。なんと "The Fifth Dimension" (なんと懐かしいグループ)にも在籍していたというので驚きました。2002年には、Order of Canada (カナダの文化勲章のようなもの)も受賞されておられます。さあスタートが楽しみになってきましたよ。

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Terry Clarke

今夜は、ノヴァ・スコシアからトロンボーン奏者の Gene Smith を迎えての Sextet のメンバーです。今迄にこのメンバーで二枚のCDを聴いていますが、フロント3管そしてただならぬ強靭リズム・セクションの面々のサポートで繰り広げられるライヴはCDよりもうんと楽しいに違いない!

しかもなんと Rex に新しいピアノがイタリア製の "FAZIOLI" が陣取っていました。ちょっと調べてみるとイタリアのこの工房からは一年に110台のピアノしか生産されないそうです。1981年設立という事ですが、もうHerbie Hancock, Brad Mehldau, Chucho Valdez, Michel Camilo などのお気に入りということで、この古びた Rex のステージに、美しく黒光りしている "FAZIOLI" のピアノがわーっと目に飛び込んできて一堂驚いたのでした。

今回は、David が「竹田の子守唄」を演奏する事を私達に約束してくれたのですが、まさかあの演奏法がこのピアノで演奏されるとは思えません、メンバーの皆に楽譜を渡してあるからという事だったので、さてどうなりますやら。またまたどんな驚きがもたらされるのか楽しみが増えました。

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1st.set.
1.Lele's Tune - David の新しいコンポジションから、フロント3管の息のあったスタートです。

2.Dream Recording - Mike Murley は、いつもかっこいい!聴くたびに素敵度が増していきます。一力での演奏はいつも控え目、やはりレストランのサイズを考慮しての演奏なんだと思いますが。ここでは観客のざわめきに負けてられないのでもうブローする、する、思いっきり!そして観客の層も求めているモノも違うのでここでの Mike はもう別人です。

3.Seraphim - これも幾つかの David のCDに収められている曲です。John MacLeod のメロートーンが心を揺さぶります。静かな曲ではありますが David のピアノは一直線の芯の通った力強さがあり甘いだけではありません。ドラムとベースがチラホラと前に出て来ては、また消え去っていきます、この微妙なタイミングがなんとも言えなくこのリズム・セクションの凄さを感じさせてくれるのでした。

4.The Music Room - 暖かめの音色のトロンボーンのソロから、また Rob McConnell とは違ったドライ感とでもいうのか、湿り気のない暖かさというか、からっとした音色に感じます。Rob さんのリッチな奥深い音色と比べると簡素さを感じますが、でもこの音色はこの Sextet のスタイルに良く合っていると思いました。メイン・ストリーム・ジャズというのか、でも何でもありの Sextet は頼もしい。

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Gene Smith さんの名前はあまりトロントではみませんが多分今回はジャズ・フェスティヴァルの為の遠征でしょうか。Rex には今月は沢山聴きたいミュージシャンが登場します。しかし時間的に今月は二つのライヴが聴けるのだから良しとせねばなりません。

5.Takeda no Komoriuta - なんというサプライズでしょう、前回聴いたものとはまったく違ったアレンジで素晴らしいトロンボーンのソロから始まりました。哀愁帯びたオリジナルの良さを崩さずに Sextet の織りなす子守唄は観客の心を捉えました。曲の始めに David は今回の震災に遭われた被災者の皆さんに捧げると一言付け加えました。いつもは煩い Rex がこの時ばかりは少し静かになったのが奇蹟です。流石に新しいピアノではあの演奏はさせてくれないでしょうというか、あのアレンジはちょっとここでは場違いかもしれません。

6.Fishers of Men - これはアルバム "ZHEN" に収められている曲です。MacLeod の Flugelhorn の音色に魅了され、その後は Steve Wallace の力強いベースで締めくくり。1st. Set はあっと言う間に終わってしまいました。竹田の子守唄以外はすべて David のオリジナルでした。今日のライヴは凄い熱気ですね、この音量がもう心臓にじかに響いています。ご一緒していた高齢のご婦人が二曲目でバーから去っていかれました。私も80歳になったらこの状況についていけるかどうかが疑問になってきました・・・そう出来るように今から体力をつけなくちゃと思うのでありました。


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VIVID:DAVID BRAID SEXTET LIVE (2006) and ZHEN (2004)

2nd. Set.
1. Say A Silent Prayer - これは2005年の "Mnemosyne's March" (どう発音するか聞かないで下さい)Mike Murley がソプラノ・サックスに持ち替えて演奏します、ドライヴ感が増していいですね。

2. Interior Castles - CD "VERGE" では、el castillo interior となっています。優しいソロ・ピアノです。でも ここはやはり煩いです、ソロ・ピアノでもバーの半分は飲みに来ているお客様だからとても残念。

3. Reach - ここでも Mike のソプラノを十分に堪能できました。この Sextet は本当に素敵、それぞれのパートがお互いを邪魔せずに一体となっているのはやはり長い年月を共にしているからでしょうか。とにかくリズム・セクションがめちゃええやん!

4. Traders  5. と早くすすんじゃって熱気と昂揚感で耳が洪水状態です。サックスが唸る、ドラムスが響く、ベースが走る、うわ~っ、もう爆発寸前だ!

6. The Call - David のピアノも疾走状態です、ドラムスもベースも一緒に走っています、その気持ちよい軽いスピード感がなんともいえません、3管もあくまで軽く出しゃばらないというか、これはビックバンドで培われたマナーなのかな、David のアレンジによる意図なのでしょうか。こういうのはやはり Rex じゃないと味わえない昂揚感、緊張感ですね。人の熱気、音量、幾つもの楽器が織り成す一体感とか今日はジャズの真髄に触れたライヴでした。

どの曲だったか、John MacLeod がコロネットを吹いていました。それがまたイカシテいてこの人の出す音ってハイノートでも頭にキーンと響かないで優しく感じるのはなんでなんだろうと。やっぱしこの人の音好きだな。

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外に出てみると次のライヴの為の行列がありました、少し若い観客層のようですね。まだまだトロントのナイト・ライフは眠りにつかないようです。
私達はお年頃のせいか少し音の洪水に浸って疲れてしまったようですね、それじゃ駄目ジャン(笑)

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今回も、楽しくジャズ仲間さん達と素敵な時間を共有する事ができました。
親しくなったY子女史も加わって、益々ジャズの輪が広がって楽しい限りです。

たまの夜遊びはいいもんだね。



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Rex Jazz & Blues Bar

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