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2015-11

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The Bernie Senensky Trio with Harry Allen at Jazz Bistro 9/24/2015 - 2015.11.28 Sat

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( photos by manmarukumi at jazz bistro 2015 )

さあ今日は、9月末に参りましたライヴのお話です。ジャズ・バディーであったS君が日本に帰国される事が決まり、最後にとご招待したのが今回のジャズ・ビストロのライヴであります。

色々なヴェニューの出し物を吟味して、何が一番カナダのジャズ・ナイトの素敵な印象として残るライヴになるだろうかと、思案の末に選んだのが、この The Bernie Senensky Trio with Harry Allen でした。というか本当は長い間、自分が聴きたいと思っていた Harry Allen が出演しているという点ですでに決定ですね。

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Bernie Senensky の通常のトリオと、Harry Allen と思っていたら、なんと今夜のトリオはレギュラーのメンバーではなく、想定外の超素晴らしいメンバーなのでした。ライヴの前にドラマーの Terry Clarke さんが店内におられたので、やはり Harry Allen を聴きに来られているのだと思っていました。

何故なら店内には、最近お亡くなりになったサックス奏者の故 Jim Galloway 氏の未亡人や、音楽関係の方がチラホラといるではありませんか。 やはりトロントではあまり聴く機会の巡ってこない、この Harry Allen なんだものと自分勝手に想像していたわけです。

Terryさんがこちらにやってきたので、前回ビストロでS君と三人で会話した事を覚えて下さっており、「今日はお客様としてですか」と聞くと、「いいや演奏するんだよ」 と仰るではありませんか。しかも私の後ろからベーシストの Dave Young さんがヌーッと表れて、彼が今夜のベーシストだと!

何故僕達が今夜のメンバーだと、ネットのライヴ・スケジュールにも公表されていなかったのか分からないよと Terryさん。そんな分けで私とすればもう最高に嬉しいトリオではありませんか。まさか Daveさんと、Terryさんを今夜一緒に聴けるなんて。ラッキーという分けでS君も Terryさんとの再会に大喜び。

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The Bernie Senensky Interview
(ヴィデオと興味深いお話しが満載、必読のインタヴューです!)

ピアニストの Bernieさんは、もう何回も一力ジャズ・ナイトにも出演して下さっており、このブログでは御馴染みです。マニトバ州生まれの今年71歳です、豊富な経歴にもかかわらず、日本では知名度が低いかもしれません。Art Blakey & The Jazz Messenger にも代役としてトロントのギグだけ参加していた事があるんですよ。(その音源はリンクから)

また Pepper Adams, Chet Baker, Ruby Braff, Randy Brecker, Al Cohn, George Coleman, Buddy DeFranco, Herb Ellis, Art Farmer, Sonny Greenwich, Slide Hampton, Herbie Mann, Frank Morgan, Joe Pass, Art Pepper, Red Rodney, Jack Sheldon, Zoot Sims, Sonny Stitt, Joe Williams, and Phil Woods. など多くのミュージシャンとの共演が彼の経歴に華を添えています。

国内では、 Rob McConnell's Boss Brass, The Maynard Ferguson Orchestra, The Moe Koffman Quintet などの重要なカナダの歴史に残るバンドに在籍していました。現在はレギュラーのトリオに加えて、多くのジャズ・ヴェニューで活躍しておられます。

そして私の愛聴盤である、Bernieさんの "INVITATION" 2011 は、上に挙げたミュージシャン達が彼をアカンパニストとして選んだ理由が垣間見えるでしょう。一曲目の彼の作品からリスナーを引き付けて離さないこの魅力、お歳を重ねられて益々輝いているように思います。

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Invitation - Bernie Senensky (2011)

1. Come To Me - Bernie Senensky
2. Blues For E.J. - Bernie Senensky
3. Come Rain or Come Shine - Arlen & Mercer
4. Bill's Waltz - Gen Perla
5. Invitation - Kaper
6. Old Folks - Hill & Robinson
7. Young And Foolish - Hague & Horwitt
8. It's Alright With Me - Cole Poter
9. My One And Only Love - Mellin & Wood
10. Bud Lines - Bernie Senensky

Bernie Senensky (p)
Gene Perla (b)
Ben Riley (ds)

一曲目からぐいぐい引き込まれる軽快なBernie のオリジナル・チューンです、気持ちよく指が踊っています。この盤では三曲が彼のオリジナル、一曲はベースの Gene Perla の作品です。Invitation を聴くと彼のセンスの良さを感じます、いろいろなミュージシャンのこの曲を聴きましたが、まん丸的にマトに的中ってところでしょうか。初めて彼を聴いた時のアレンジメントの面白さはここでも見逃せません。Come Rain or Come Shine や My One and Only Love を聴いたらその意味が分かるでしょう、少し危ういでもそれでいてしっかりとコントロールされたアレンジメントは、 Bernie さんならではの聴かせどころです。ライヴで彼の演奏に興味が湧くのは、同じところに留まっていない、チャレンジ精神なのかもしれません。カナダにはまだまだ素晴らしいピアニストが沢山います、日本のジャズ・ファンにもっと知って欲しい多くの中の特別なお一人です。(5/16/2015のライヴ・リポートから)

上記のインタヴューのリンクで彼の若かりし頃のそのサウンドがお楽しみ頂けるのでお時間があれば覗いてみて下さいな。
(You-tube のThe Jazz Messenger 音源は、トロントでの貴重なもので個人の所有によるものでBernieさんがアップされているようです)

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さて一曲目は、少し早めのテンポで "S Wonderful" です。Harry Allen のテナー・サックスに魅了されてしまったのは、彼の Body & Soul という曲を聴いた瞬間だったのですが、そのリリカルで原曲を崩さないトラディショナルでシンプルな演奏、その技術は確かで素晴らしく、聴く者の心をしっかりと捉えて離さない、上手く表せないのですが、巧みな技で観客を引き寄せるのではなく、ただただその曲の持つ良さを引き出そうとする感情が、溢れんばかりの気持ちの表現力が魅力なのでした。その美しい音色は、ばあ様の琴線に大いに触れたのでありました。

スムーズな一曲目のブローで、もう今夜のライヴは一目瞭然というか、それを感じたS君と目を合わせて頷きあったのでした。二曲目は、Gershwin の "They can't take that away from me" です、客席に Allen さんのパートナーらしき方が、その彼女にたまに視線を移しながら演奏されるバラードは、恋をしている人でなくても、その感情が伝わってくるような愛の溢れ出るようなサウンドなのでした。いやええわぁ~の世界です!

まったく気負いがなく、とてもリラックスして演奏しておられるそのお姿は好感度も良し。トリオのメンバーの雰囲気もなんだかとても暖かい、なんて素敵なライヴのスタート。しかもライヴの前のお食事もこんなに柔らかなポーク・チョップは稀と思えるくらい、カナダに来て初めて美味しいと思えたダブル・カットのポーク・チョップでした。食いしん坊のばあ様はこの時点ですでに満足度が急上昇ですね。

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(Bernie Senensky, Terry Clarke & Harry Allen at Jazz Bistro 2015 )

三曲目では、彼のオリジナル "June Song" 音符に乗ってそよ風が運ばれてきた。そんな印象を受けた曲、彼のお人柄というか、気持ちの良い爽やかさを感じる作品でした。そして四曲目は "But Beautiful" ここまでは彼の良さが満載のバラード仕立てで、トリオもソロのパートになると待ってましたとばかりに、自分の持ち味を披露するのでありました。久方振りに聴く Dave さんのベースはやはりいいなぁ、少し前に手の手術をされたと聞いていたので、心配していたのですが。今日の演奏ではまったく違和感なしでした。いつもの彼がそこに存在しておられました。今夜のステージの面々は完璧、素晴らしい!

お次は、Woody Herman の曲 "Apple Honey"です。ここではドラマーの Terryさんが大活躍、威勢のよいドラミングで曲を盛り上げます。今回のライヴは、ドラムスとテナーが遊んでいるというか、あれだけ肉体的な演奏をしておられるのに、70歳になられる彼からまったく疲れがみえない。 以前に人生で今が一番、体調が良いんだと仰っていましたが、その小柄な体からはエネルギーがみなぎっているのが感じられるのでした。プロってやはり凄い!

Terryさんは、2002年にカナダ政府から、The Order of Canada という賞を受賞されました。これは色々な分野で優れた業績を築き、足跡を残された人々を対象に、社会に貢献された国民に贈られる栄誉システムで、ベーシストの Dave Young さんも受賞されています。またTerryさんは2004年から5年間連続で National Jazz Awards で最高のドラマーとして選択されました。現在でも世界中を飛び回っておられる、長く人気を持続されておられるドラマーですね。

Terry Clarke の bio はここからどうぞ


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Bernie Senensky の myspace はここからどうぞ

2nd set の始まりです。休憩にはお写真を撮らせて頂いたり、少しお話を聞かせて頂いたりしました。実は、上のお写真もわざわざポーズを取って下さったのです。こちらのライヴでは、写真を撮ったりする事もあまり煩く言われないのでラッキーと言いましょうか。後でご本人の承諾さえれ頂ければブログにアップもオーケーという事で、日本のジャズ・ファンに発信するのだと伝えると、ほとんどのミュージシャンがそれ用に笑顔で応えて下さる親切さです。本当に普通にリラックスして接して下さるのが嬉しいです。

さて一曲目のタイトルが思い出せずじまいです。まあ何時もの事だから仕方がないですね。二曲目はサックスとドラムスのリスポンスが楽しかった"The Way You Look Tonight" でした。彼のスタイルは、いわゆる Lester Young や Howkins や Webster から影響されるオールド・スクールと言われるスタイルだろうけど、そういうカテゴリーにハマらない柔軟性や新しさも感じられてとても素晴らしい今夜の演奏です。日本では人気があるのでしょうか、日本のレーベルからなんと40枚もの盤が発売されていると聞きましたが、なんだか頷けます。

どこかで読んだ記事に、Stan Getz がある時、テナー・サックスのソロリストとして完璧なアイデアって何だろう?と質問された。彼の答えは、僕のテクニックと、Al Chon のアイデアと Zoot のタイム(time)で、それを具体化する事が可能なのは30歳の Harry Allen なんじゃないかと言ったそうです。20年以上も前にこういう評価をされているなんて凄い。(年齢的にAllenはまだ30歳にはなっていなかったのではないかと思うのだけど)プロとしてのギグが、Zoot の代役だったというのも驚きです、まあ若い時からそんな評価がされていたという事なんでしょう。とにかく彼の生演奏を聴いて気持ちが浮上するような感覚を覚えたのでした。

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Dave Young のホームページはここからどうぞ

お次は彼のオリジナルのスロー・バラードです。美しい旋律、そのスムーズなブローはエフォートレスに聴こえますが、それがどれだけの技術を要するのか計り知れません。それをなんでもないように、いとも簡単そうに演奏するのがプロなのでしょうね。今迄に体験したテナー演奏の中で文句なしに最高に良かったです。とにかくリラックスしたマナーで演奏している今夜のミュージシャン達の楽しそうなこと。

次はボサ・ノヴァですね、"One Note Samba" ピアノが気持ちよくスイングしています。やはり本物のピアノで聴く Bernie Senensky はいいなぁ、どんなジャンルであっても彼の個性が光っています。古い殻を毎回ぬぎ捨てるような新鮮さ、場所によってまったく違う演奏を味わえる興奮を与えてくれるのでした。カナダの70代のミュージシャン達は頑張っていますね。最後の二曲は、スタンダートで御馴染みの "Sunny Side of the Street" でした。アップ・テンポで皆さんが楽しく会話をしています。今夜はスタンダードが多いでしたが、最後は彼のオリジナルで "Beautiful to Me" という曲で締めくくりました。あまりにも素晴らしいサックスの演奏と想定外のトリオのメンバーで、今夜は本当に満足なライヴでした。

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Harry Allen の←ホームページはここから

今夜はS君との最後のライヴでした。ばあ様のボディー・ガード、ジャズ・コンパニオンとして本当にお世話になりました。いつも急なお誘いにも時間を都合してお付き合い下さり、心より感謝いたします。

S君の御蔭で、一人では行けない遅い夜のライヴにも通えました。夜遊び大好きのばあ様です。こんな素敵なジャズ・バディーをまた見つけるのは至難の業ですね、なんといっても息子のような若者なのですから。短い間でしたが本当に有難う!

日本での新しい生活、そして新しい環境での研究の御成功をお祈りいたします。

最後に Harry Allen を一緒に聴けて本当に良かったです。



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Jazz Bistro

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