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2017-04

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Detour Ahead - 2009.09.11 Fri

いつの頃からか、この曲が好きになっていました。Johnny Frigo (violin), Herb Ellis (guitar), Lou Carter (piano) のコラボレーションによるこの曲は、シンプルなのに以外に深くて面白みのある歌なんだろうと。色々なミュージシャンの演奏や歌を聴き比べているうちに、すっかり虜になってしまいました。

detour380-2.jpg

Detour とは交通標識に使われているサインです。本線が工事の為に使えないので、回り道をせよと警告しているわけで、それが Ahead (先)にあるというサインです。ある日、田舎道を走っている時にこの Detour Ahead に出くわしてしまいました。この回り道は果てしなくつづく何もない田舎道で、いったい何時になったらこの回り道が終わるのかと思えるほど長い道のりでした。いつ終わるとも知れない一人ぼっちのドライヴは、とても心細いものでした。30分も走った後にやっと本線に戻ってきた時はほっとしたものでした。

この曲は、ちょっと愚かな恋心や切なさだけを歌っているのではなく、人生の中のどうしようもない回り道にも反映されていると思わずにはいられません。それは歌い手の人生からも、聴く側からも浮き出てくる感情なのかもしれませんね。

この曲はピアノにとても合うと思います、有名なところではビル・エヴァンス・トリオの” Waltz for debby ” (1961) を思い起こす方が多いでしょう。この盤にはこの曲のテイク1と2が入っていますが、Scott LaFaro のベースのちょっと枯れたようなサウンドがなんともいえなく好きです。エヴァンスの詩的でロマンティックなスタイルに文句なしに合う曲だと思います。個人的にはテイク1のちょっと押し出したピアノが好きです。

もう一枚は、日本のジャズ仲間が送ってくださった関根敏行トリオの盤 ” Strode Road ” (1978) の中の一曲で、これがまた素敵なのです。荒削りのダイアモンドのようなピアノタッチに力強さを感じます。この盤は孤島に持っていく一枚にいれてもよいくらい大好きです。

stroderoadcover.jpg

何回も聴いていると、いいんだよ人生にはたくさんの Detour にぶちあたる事もあるさ、でもいつかはそこ戻ってこれるんだって言っているように聴こえてきます。彼、関根敏行さんもある意味で長い Detour の後にカムバックされたことを最近になって耳にしました。なんとなく象徴的な曲だなって一人で納得してしまったり、でもこれからは回り道しないで、彼の素晴らしいピアノを沢山のファンに聴かせて欲しいと願います。

ここでちょっとブレイクです。学生達のあつまる音楽キャンプでタレントショーがあり、スエーデンの学生Camilla 嬢がこの曲を ”スムーズ” に歌ったておりますねェ。チャーミングな若い歌声です。後でお聞かせするビリー・ホリデーと比べてみてください。



この詩はちょっと皮肉っぽく面白く、それでいて優しさもあり、ナイーヴで騙されやすい彼女に悪い事が起こる前にちゃんと目を開いて見なさいと歌っています。

Smooth road, clear day
But why am I the only one
Travelin' this way
How strange the road you love
Should be so easy
Can there be a detour ahead

Wake up, slow down
Before you crash and break your heart
Gullable clown

You fool, you're headin'
In the wrong direction
Can't you see the detour ahead

The Further you travel
The harder to unravel
The way he spins around you
Turn back while there is time
Can't you see the danger sign
Soft shoulders surround you

Smooth road, clear night
Oh, lucky me, that suddenly
I saw the light
I'm turning back away
From all this trouble

Smooth road, Smooth road
No detour ahead

明るくて、快適な道
でも何故自分ひとりがこの道を走っているの。
あなたの好む道はイージーなほうがそりゃいいけど
その先に回り道があるのかしら?

速度を落として、目を覚ましてみなさいよ
クラッシュして貴方のハートが壊れる前に
騙されてばかりいる道化師さん

お馬鹿さんね、間違った道にいっちゃ駄目
回り道が先にあるのがみえないの

遠くにいくほど、後戻りするのは大変なのに
彼があんたを引っ張り回すまでに、まだ時間があるわ
やわらかいショルダーが回りにあるうちに
その先に危険なサインがあるのが見えないの

快適で明るい夜道
なんて幸運なことに、私は突然に明かりを見つけたの
私は全てのトラブルから逆戻りするんだわ

快適な道、快適な道
その先には回り道なし

( 翻訳 by manmarkumi )


日本語訳が上手くできたかどうか、まあこんな感じの内容なのですが、道を人生に例えて歌っているのですね。この曲に関しては、ヴォーカルの方が好きなので少しあげてみますね。

Cyrus Chestnut のピアノでモダンな中に土の匂いのを漂わせて歌っている Denise Jannah のヴォーカルは絶品です。A heart full of music より。

Teri Thornton のスローテンポでメローな雰囲気の漂う一曲は、フルートでレベルアップ。この盤 Devil May Care (1960) は一押し!

最近、とても気に入っている男性ヴォーカルの Vince Jones 聴いてみてください。スコットランド生まれのオーストラリア育ち、なかなか素敵な声でしょ。男性でこの曲を歌っているのは稀なので嬉しい限りです。





それから透き通るような空の青さを感じる Lorez Alexandria の Deep Roots (1962) の軽さは心地よいですね。この人の声は大好きです。

ジャズ仲間に教えていただいた Sinne Eeg のヴォーカルは、トリオの演奏がなんとも良いですね。 Lars Jansson (p), Mads Vinding (b), Morten Lund (ds) このトリオは最高に素敵です。

Anita O'Day の Waiter, Make Mine Blue (1960) からの一曲。淡々と歌う姐御アニタのヴォーカルがクールです。

最後に回り道から帰ってこれなくなった Billie Holiday の Detour Ahead。

http://www.youtube.com/watch?v=iUrNHD4B0rc

1951年の4月に Tiny Grimes' Sextet のバックで録音されたビリーの声、メランコリーに歌う彼女の声が未来を暗示しているでしょうか?ビリーの Detour はただの曲がり角でなく、いばらの道であった事は間違いないでしょう。

人生の中で出くわす幾つかの Detour は、ちょっぴり悲しかったり嬉しかったり、でもそれらは驚くほど人生を豊かで楽しいものにしてくれるでしょう。

さて貴方のお気に入りはどんなヴァージョンでしょうか?

● COMMENT ●

Detour Ahead

ヴォーカルでは取り上げられる頻度は高いですね。
僕の場合、真っ先に思い浮かべるのはアニタ・オディの歌声
最近聴いたアルバムでは、Blame It On My Youth / Sarah Partridge
、Blue In Green / Tierney Sutton

普段歌詞など見ないで聴いているから、翻訳してもらったものを見ると
また曲の捉え方が変わって来ます。(あれ?そうだったの!みたいな)

歌詞に出てくる「Soft shoulders 」のshouldersは「路肩」(道路の両端)のことなんだねぇ

「Soft shoulders 」というのは、「路肩弱し」という注意標識なんだねぇ

注意標識に囲まれているから、その先の危険標識に気がつかないそういう意味かな

言い回しが詩的にできないなぁ

Re: Detour Ahead

TAKASHIさん、お早いお越しでおはようございます。

このショルダーをどう訳すか問題でした、だって日本語に訳すると長くなるんだもの(笑)
でっそのまま使ったのですが。ローカルな道などを走っていると本線の横に車が一台くらい
止められるスペースがあるのですが、それがショルダーって言うのですね。

普通は舗装がしてないので土がむき出したままで雨が降るとぬかるみになったりします。
もっと田舎に行くとそのショルダーもなくなって溝だけになったりします。

このショルダーがあるうちは、まだUターンも大丈夫というふうに自分的には受け止めました。
道をはずしてもソフトショルダーが守ってくれるから、標識にかこまれているのではなく
( surround you )自分の周りにまだショルダーがあるうちは大丈夫という感じでしょうか。
この場合は Detour のサインを歌っているので、ソフトショルダーのサインをさしているのでは
ないと思います、歌を訳するって本当に難しいですね。
疑問をなげかけられると勉強になりまする(^^;

詩、初めて知りました。

Detour Aheadの詞が、こういうのだと初めて知りました。
クミさんの日本語の訳、とても良いですよ。言い回しが素敵です。

この曲、色々な人が演奏したり歌ったりしているのですね。
そして、みんなそれぞれ違うDetour Aheadになっています。
それぞれの人生みたいです。

素敵なヴォーカルを見つけたって、Vince Jones という人だったのですね。
この人いいね。こういうの好きです。
動画は、本人が殆ど出てこないので残念。

私は、アニタのバージョンが好きです。
ビリー・ホリディは、なんか人生歌って感じがする。ちょっと重たいかなあ。

やはり・・・

まん丸クミ様
この曲を初めて聴いた、エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビー」が一番印象に残っています。

タイトルの意味がわからず辞書を引いた事を思い出しました。
詞の意味はあまり意識していなかったのですが、クミ様の名訳で理解出来ました。有難うございます。

このアルバムでのエヴァンス・・・確かに、詩的でロマンティックでもあるのですが、聴き込むと鳥肌が立つほどの殺気を感じてしまいチョット怖いのです。
どう思われますか?

Re: 詩、初めて知りました。

Miyukiさん、お褒めの言葉をありがとうございます。

きっとMiyukiさんとTAKASHIさんはアニタでくると思いましたよ。
ビリーの歌はちょっとどころかう~んと重いと思います(^^;

Vince Jones を見つけた時はもう嬉しくって、男性ヴォーカルあまり話題にならないので。

彼のホームーページに辿りついた時はもう喜びで頭がクラクラでした(笑)
都会的でちょっとドライでなかなか素敵なヴォーカルでしょ、しかもトランペット吹きです(爆)
今までオーストラリアは眼中になかったので嬉しい発見ですね。You-tubeも一杯みれますよ。

Re: やはり・・・

KAMIさん、いらっしゃいませv-273

鳥肌がたつかどうか、もう一度聴きなおしてみましたが・・・やはり
自分的にはひたすらに詩的でロマンティックですが、KAMIさんのコメントを読んである雑誌に掲載されていたエヴァンスの話しを思い出してしまいました。

それはエヴァンスの演奏、あの首を垂れて背中を丸めている彼のスタイルをもし彼の幼い頃のピアノの先生がみたらきっと狂気を感じるだろうって書いてありました。
まあ冗談ではあったのですが、先生とすればあの姿をみるのは恐いことでしょうね。

No title

David Fennell and Power Point/Alternate Route('76)
なんて、アルバムもありますね。

関根さんは、いい。

Re: No title

まっは師匠、おはようございます。

週末はとても忙しいでした、今日はお休みですのでゆっくりと一杯溜まっているCDを
聴こうと思っています。Dominick Farinacci - Lovers, Tales and Dancers が楽しみ!

この David Fennell の盤は聴いたことがありません、どんな感じなんだろう?

Alternate Route でこられたら、私はナット・コールの Route 66 でいきましょう。
他に標識でどんなタイトルの曲があるのかなぁ~?

関根さんの新譜聴いてみたいですね。

Vince Jones

初めまして。 Vince Jonesいいですね。
Teriのアルバムは大好きです。 
こうやって一曲の歌で色んなアルバムを旅するのは楽しいことです。 これからも期待しています。

Re: Vince Jones

hibi_manさん、はじめまして。

ようこそ43rd parallel north へお越しくださいました。
試行錯誤で始めたブログでどんな方向にすすんでしまうのか分かりませんが。
不定期にアップしているので、たまに覗いてみてくださいね。

これからも宜しくお願いします。
Teri に共感を持ってくださる方がここにも一人!嬉しいですね。



No title

おっはよーっ!
男性ヴォーカルの Vince Jones
買ったよ。聴くのは、月末まで、お・あ・ず・け。
なさけな~~~っ・・・。

Re: No title

おはようございます、まっは師匠

はや~い!もう買ってしまったんですか。
私まだなのに。来月はライブがあるので財布の方が。。。

師匠の感想聞かせてくださいね、でも来月まで聴けないなんて。。私もかなり溜まってますが。
来週はダウンタウンまで行くので探してきま~す。


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