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2017-05

Don Thompson Quartet at Jazz Bistro 2/28/2015 - 2015.03.07 Sat

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( photos by manmarukumi at jazz bistro 2015)

三月に突入してから気温もマイナス4度と上昇し、あの激寒の日々が嘘のようです。しかし明日には、また寒さがぶり返すと予報しています。トロントの春はまだまだ先のようですね。

さて去年の暮れから、ずっとライヴ涸れしていたばあ様ですが、2月の末日に久方振りのライヴに行って参りました。しかも出し物は、”Don Thompson Quartet ”です。今回のヴェニューは、トロントのダウンタウン地区にある Jazz Bistro です。以前は Top O' the Senator というジャズ・クラブでしたが、そこが閉店してから、2013年に Jazz Bistro として新たにオープンしました。

内装もアップデートされており、名物の赤い Steinway のピアノ(The Red Pops)がステージを陣取っています。今回はこのメンバーだけに予約を入れておいた方が安全と思い、3週間前からしっかりとお席を予約しておきました。案の定演奏時にはもうバーの方も満席で入れない方もいたようです。ここではディナーとセットだとテーブルを確保できるのですが、ライヴだけだと予約ができないのです。ライヴのテーブル・チャージが一人15-20ドル(土、日は割高)という安さなのですから仕方がないですね。

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( Don Thompson Quartet at Jazz Bistro Toronto 2015 )

今夜のメンバーで聴くのは初めて、個々では皆さん違ったグループで経験済みです。この面々での演奏は想像がつくというか、きっと素晴らしいパフォーマンスを披露してくれるに違いないと確信していました。Don Thompson を筆頭にメンバーの全員がカナダのジャズ界ではその分野でトップに立つ方ばかりです。いや~もうライヴの前からわくわくしてきましたよ。

Don Thompson は、御存知のとおり天才的な楽器奏者、ピアノ、ドラムス、ベース、ヴァイブを同等にこなし、彼が一人スタジオにおれば三人のミュージシャンを得たようなものと言われる凄腕です。長年に渡り大学のジャズ科でも教鞭をとり、若いジャズ・ミュージシャンのサポートに養育に多忙な日々を送っておられます。このようなライヴはなかなか観れないので、今夜は本当に嬉しい限りです。

このビストロは一人では少し入りにくい環境ですが、今夜はばあ様にも素敵なエスコートが!なんと30代の日本の若者、トロントに滞在されておられる二足の草鞋を履く、ドクター兼ジャズ・ドラマーのS君です。ジャズの話題で盛り上がれる若者がお供だなんて、ばあ様はとても嬉しいでした。なかなか行きたくても行けずにいた Jazz Bistro にやっと行けるではありませんか、お供をかって出てくれたS君に感謝です。電話で予約応対して下さった係りの方が、ドラマーのS君の為にドラムス演奏がよく見えるテーブル(21)にお席を取って下さっていました。予約を入れる時に色々と言ってみるものだと思いました。S君も大満足で今夜のライヴを最高に楽しめました!

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Reg Schwager (g), Don Thompson (vib) ←Canadian Jazz Archive

さて今夜の一曲目は、Don のオリジナルで Charlie Paker に捧げられた曲。スタートから軽快に気持ちの良いヴァイブの音色が響きます。スピーカーが何処にあるのか分からないが、心地よい音量でした。でもやはりトロントのジャズ・バーは賑やかというか、Rex Jazz Bar と負けないくらい煩いのに少しがっかりしましたが、とにかくステージに近いのでその熱気はバシバシと伝わってきました。

ギタリストの Reg Schwager は多分、今までに一番頻繁にライヴで聴いているミュージシャンかもしれません。とにかく引っ張りダコなのです。大きなビッグバンド (Peter Appleyard 率いる) や、ヴォーカル(Emilie-Claire Barlow) の伴奏、もちろんトリオや、あらゆる場所に出没しているという感じなのですね。この方、本当に上手い!しかしめったに微笑んでいる顔を拝見した事がない、でも今夜のこのお顔!凄く楽しそう。

タイトルの思い出せないバラードの後は、″Autumn Leaves" です。今回はドラムのソロ・パートがなんだか異常に多いような気がします。Terryさんが乗りに乗っているのが伝わってきます。心なしかDonさんは少しお疲れなのかしらというお顔をされていましたが、よく考えると75歳位のはず、体調が悪い時もあるよねという感じですが、演奏はもちろん素晴らしい!お顔とはまったく関係なくその音色は艶やかで心地よく耳に入ってきます。お次は Bossa Nova から、″Desafinado" ちゃんと曲名が思い出せました。ほっ!ファースト・セットは全7曲、皆さんのソロが十分に取ってあったのが良かった。でもお喋りしている人々、こんなに素敵な演奏を見逃しているなんて、なんて勿体ない。

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Jim Vivian (bass)

セカンド・セットの一曲目は、Kenny Dorham の ″Prince Albert" です。この曲はライヴでよく聴くのですが、ヴァイブでは初めて、何時とは少し違って優しい感じに聴こえます。ベースの響きが効いています。今夜のベーシスト Jim Vivian はクールな奏者、ばあ様はベースはとてもインテリジェントな楽器だと思います。その立ち位置は、根底にありながらも、時には前面にグイグイ押し出てくる強さもあり、その微妙な駆け引きが、曲をなんと魅力的に変身させることか。トロントには素晴らしいベーシストが一杯。

お次はカナダのコンポーザーである Kenny Wheeler の曲、タイトルはもう分かりません。 でも次はスタンダートから ″East Of The Sun" でした。全6曲、体が自然に踊りだしますね。リズムを刻むばあ様の足が止まりません、震えているわけではないのですよ。とにかくステージの皆さんが実に楽しそうなんですね。特にドラムスのTerryさんは、最高にノリノリなんです。今迄にこんなにソロの多いステージを観たことがありません。私の好きな Dave Young の盤、″Octet Volume One"にも参加しておられますが、この盤のパフォーマンスがまた力強くてとても印象的だったのですが、それよりも熱い演奏を今夜は繰り広げて下さいましたよ。最後から二曲目は Slow Samba、 といったものの全然スローでなかったな、そして最後はブルースで締めくくりです。今夜のライヴ、本当に楽しかったな!S君の親指も上がりっぱなしですね。

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about Terry Clarke (ds)

ステージの合間に、ドラマーのTerry Clarke さんとお話する機会を得て、ドラマーのS君は大喜びでした。Terryさん、「今年70歳になるんだけど気分的には40歳位だよ、精神的にも肉体的にも今が一番よい演奏ができるんだ」 と仰っていました。今夜の演奏は特に凄い!、ソロになると小柄な身体からは想像もできないような熱いエネルギーを発散させておられました。このお年頃でこんなに輝いているなんて、やはりプロっていうのは凄いなあと思わされる一瞬でした。そしてその気さくな人柄と素敵な笑顔に魅了されてしまうのでした。

カナダとアメリカの音楽界を知り尽くしたTerryさんは、Jim Hall と日本やヨーロッパにもツアーを共にされ、秋吉としこの Jazz Orchestra のメンバーの一員でもありました。70年代には、なんと The Fifth Dienson にも在籍していた事があるのですね、このヴァーサタイルさで300枚以上のアルバムに彼の名前がクレディットされています。皆様もきっと何かの盤で彼の名前を見ておられるでしょう。トロントでは Rob McConnell のオリジナル・メンバーの一員だったのですね。現在もステーツ、カナダだけに留まらず、四月には日本での演奏が予定されているそうです。

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(二階に突きぬけの空間に赤いシャンデリアが、その異様さがまたピッタリ!)

この新しく改造された Jazz Bistro は、二階のフロアーを半分壊して、一階のステージの頭上を吹き抜けにした為にステージがとてもオープンで明るく、ステージをレストランの中心部に持ってきたので、どこに座ってもステージが視覚に入るようになりました。そして二階からもステージが見下ろせるようになっています。そして吹き抜けには、なんと赤いシャンデリアが!私は今迄、赤いシャンデリアなど見たことがありませんでした。初めは異様に感じていたものの、最後はなんとなく不思議な魅力に取りつかれていました。妖艶というか、ステージの赤い Jazz Bistro のネオン・サインととても合っているように思えました。だって Steinway のピアノ (The Red Pops) まで赤なんですもの。きっとこの赤が売り物なのですね。そして大きな二つのスクリーンで、二階の奥にあるラウンジ席からもステージが見えるようになっています。

今回のライヴのお写真も、Bistro の了解を得て撮ることができました。「今迄にミュージシャンからクレームがきたことはないから、撮っても大丈夫ですよ」と気軽にオーケーがでました。日本と違ってその点は甘いかもしれません。もちろんフラッシュは使いません。ビストロさん、有難うございました。

さて4月の訪日でTerryさんは、なんと Helen Merrill さんのレギュラー・トリオ(ニューヨーク・シティーをベースにした) ″The Ted Rosenthal Trio" に加わります。ヴォーカルはあのヘレン・メリルさんですね、日本には熱心なファンを持つヘレンさんですが、今もこうして日本でライヴをしておられるのは素晴らしい。Terryさんは言いました。「ブルー・ノート・トキョーはいいね、なんたって日本のオーディエンスはとても静かで、それは熱心に演奏を聴いてくれるんだから・・・」と。トロントのジャズ・バーの煩さは、本当に信じられないほどですが、人々の熱気、それもまた場合によってはいいのかも知れません。

Blue Note Tokyo in April 
(ブルー・ノート・トーキョー 4月1、3、4日 2015年)
Helen Merril with The Ted Rosenthal Trio

Ted Rosenthal (piano)
Sean Smith (bass)
Terry Clarke (drums)


お時間のある方は、是非足をお運び下さいな。気さくなTerryさんに話しかけてみてね。
そしてS君、ばあ様のエスコートご苦労様でした。
久しぶりのライヴで気分爽快!


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Jazz Bistro

● COMMENT ●

はじめまして

初めてコメントさせていただきます。

私、最近ライブにはとんとご無沙汰していますので、その生々しい様子を詠ませていただいて、なんだかとても幸せな気分に浸らせていただきました。

ジャズにはそれほど詳しくはないので、テリー・クラークは知っているものの、ドン・トンプソンはお名前だけ。。。と、ここでちょっと覚えが合ったので、昨年購入した、VibesのPeter Appleyardが、女性ボーカルをフィーチャーしたアルバム"Sophisticated Ladies"を引っ張り出してくると、おお、GuitarがReg Schwager で、ドラムスがTerry Clarkeだ。。。我がもの覚え、健在なり、とうれしくなり、思わず書かせてもらいました。最近めっきり物忘れが激しいもので。。。

トロントは、寒いのでしょうね。今日はここ大阪も、3月とは思えぬ吹雪ですが、そういう中で出かけていってジャズを聴く。。。やっぱりライブやね、と、思わず大阪でのライブ情報をネット上で検索してしまいました。

とても豊かな気分になれました。ありがとうございました。

Re: はじめまして

Jerrio様、コメント有難うございました。

記事を読んで、豊かな気分になれた、と仰っていただいてとても光栄です。家では、なかなか褒めて貰えないのでとても嬉しいです。

Appleyardさんの"Sophisticated Ladies"は、本当に良い盤ですね。色々なヴォーカルが聴けるので、飽きないし楽しいですね、あの新譜が彼の最後のアルバムになってしまいましたが。カナダの女性ヴォーカルをかじるならあの盤が最適です。ピアノのJohn Sherwood もいいでしょ、彼は完全音感を持った方で伴奏よりもトリオなんかの方がうんと素敵ですよ。Terryさんはステーツでも活躍しておられるので、きっとアメリカのミュージシャンの盤でも名前を見つけることができると思います。これからはカナダのミュージシャンにも注目してみてくださいな。なかなかええなぁ~と思える方が見つかるかもです。

大阪で3月に吹雪とは、珍しいですね。17年間大阪の北の方に(宝塚線)に住んでいましたが、雪など小さい頃に3回くらいしか経験したことしかありません。やはり天候はどこも異常なのですね。こちらは少し暖かくなって今日はプラス6度にも上がりました。いつまで続くのやら4月までは安心できない北国です。

ライヴ、大阪では梅田までお出かけされるのでしょうか。そちらのブログで是非リポートされて下さいね。いつも読み逃げばかりで申し訳ありません、でも楽しく回覧させて頂いております。この間の自動販売機のお話はとても興味深いでした。これから宜しくお願い申し上げます。こちらこそありがとうございます。


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