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2017-05

Susie Arioli  - 2011.01.28 Fri

susie arioli500
( photos by manmarukumi ) Night Lights 2008

まずはここをクリック、Blue Skies を聴いてみてね!

レトロなギターの響きと共にちょっとコケテッシュな歌声から始まった。一癖ありそうなジャケット (It's Wonderful) の二人の不可解な表情、いったい何を期待してよいのやら。一曲目、古いタイプライターで打たれたラブ・レターのようなそんな雰囲気、かわいい系のヴォーカルが苦手なまん丸には可愛いとも思えないけど、でもなんとなくそういう感じもするし面白い声質だから曲でとても印象が変わる。掴みどころが分からないな、”Susie Arioli Swing Band” との初対面はこんな具合いでした。

なんだか懐かしいそんな匂いがプンプンしたりもする。油断しているといつのまにか癖になりそうなそんな魅力を備えた Susie Arioli のヴォーカルなのでした。

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It's Wonderful 2001

モントリオールを拠点にしているミュージシャン です。1998年頃まだ知名度の低かった彼らはモントリオールで開催された ”Festival International de Jazz de Montreal” で見い出されました。そこで彼らは、なんと Ray Charles の前座を務める事になり脚光を浴びることになったんですね。それ以来ケベック州での人気はうなぎ昇りに、その後はカナダの他州でも名前が知れ渡るようになりました。今では日本にもファンが存在するようになったようですね。

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Pennies From Heaven 2002

二作目の ”Pennies from Heaven” (2002)では全体に落ち着いた選曲で万人向きにまとめているという感じでしょうか、ブルースなども聴かせてくれて彼女の器量が窺えます。この盤はなんと 4,8000 枚も売れたというから凄い。しかもピアノに Ralph Sutton (1922-2001) を迎えてだからちょっと Susie も気合が入っていたかもしれませんね。残念な事にこれが Sutton の最後の録音になってしまいました。ギターの Jeff Healey (1966-2008) も最近若くしてお亡くなりになりこの盤はそういう意味でも彼女にとって思い出深いものになったことでしょう。10曲目 ”Walter's Flat” の Sutton のピアノが実に楽しいこと!この盤でもう彼女のスタイルというのが一目瞭然、すでに一枚目からしっかり彼女の濃いキャラが出ていますが。

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That's For Me 2004

お次は ”That's For Me” いつも Susie の Swing Band にギター” Featuring Jordan Officer” となっています。彼らの出会いはギターとスゥィング・バンドの個々に参加していたコンテストに偶然居合わせてセッションをしたらとても Officer のギター演奏がバンドにしっくり合ったのでそれ以来一緒に活動していますが、バンドの一員ではあるものの一人のギタリストとして存在しているという事を強調したいのでしょう。Officer とのコラボレーションも定着してしっかり土台が固り彼らのユニークさ(このノスタルジックな雰囲気)を保っていられるのもモントリールという土地柄があるように思えます。

ケベック州には伝統的な French Canadian Folk Music というユニークな形態があってこれがまたルイジアナまで南下して Cajun 音楽となり、または Zydeco などに変化したりしてとても興味深い歴史があります。Feddle や Stick を Percussion として使用したりするのですが、Susie の演奏している Snare がなんとなく洗濯板に聴こえるのはまん丸の耳にだけでしょうか。この盤はなんと 50,000 コピーも売れたのです。

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Learn To Smile Again 2005

”Learn To Smile Again” (2005) カントリー・シンガーの Roger Miller へのトリビュート盤です。バンドの中ではもっとも意欲的で成熟したものと言われていますが、まん丸としては個人的にカントリー・ウエスタンは苦手な分野なのでイマイチ好みではありませんが。

しかしこの盤の中に二曲お気に入りがあります。Fred Astaire が ”The Band Wagon” という映画の中で歌っている ”By Myself” という曲を Susie はそれは素敵に歌っています。それだけで満足というか盤の中に一曲でも良いと思えるものが入っていたらそれで O.K. なのです。”By The Time I Get To Phoenix” もなかなか素敵な仕上がりです、嗚呼これは、グレン・キャンベルが歌ってましたね。この盤はカントリー・ウエスタンの好きな人にお勧めです。

まん丸のお気に入り "By Myself" はここをクリック、ねっいいでしょ。


2008年に初めて彼女自身の名前で出したタイトルが ”Night Lights” です。Jordan Officer はここではプロデューサーに回っています。スタンダード・ナンバーを選曲しジャズ・ヴォーカリストとしての Susie の新鮮さが味わえる美味しい出来上がり。まだ一度も彼女を聴いた事がない方はこの盤からトライするのも良いかと思えます。”Blue Skies” の澄み渡った空が目の前に広がること間違いなし。

去年2010年には、クリスマス・アルバムを出している彼女ですがこれはまだ未聴なんです。これからが益々楽しみなヴォーカリスト Susie Arioli を今回ご紹介しました。貴方のお気にいりの一枚になるといいですね。


レトロなラブ・レターをこんなので打つ!
typewriter250.jpg
Susie Arioli のHPはここから




Susie が自分達の音楽に対して語っている興味深いインタヴュー、お時間のある方はどうぞ。



● COMMENT ●

No title

スージー・アリオリ、いいですね。
私も好きで2枚ほど聴いています。
”Pennies from Heaven”
” Featuring Jordan Officer”
この2枚ですが、どちらも気に入っています。
洗濯板に聴こえるのはクミさんだけじゃないよ、実は私も。

Blue SkiesもBy Myseifもいいですね。

クリスマス・アルバムは私も未だ聴いていません。

余談ですが、このギタリストとの関係がちょっと気になる…。

No title

スネアを叩きながらのヴォーカルは新鮮でした。
キッチンで何か料理をしながらお話しているように見えました。

バイマイセルフで写っているギター、弦の間がすごく広く見えますね。
弾きにくそうに見えました。

あひる

Re: No title

Miyukiさん、今晩は。

可愛い中にも力強さっていうのか、不思議な魅力をもっているヴォーカリスト
だと思います。この Night Lights はなかなか良いので聴いてみてね。
年齢を重ねて声質も変わってきていると思います、私は今の彼女の声が好きですね。

> クリスマス・アルバムは私も未だ聴いていません。

このアルバムはCDショップでまだ見た事がありません。宣伝もフランス語だし
メール・オーダーしないと駄目なのかもしれません、また調べてみるね。

> 余談ですが、このギタリストとの関係がちょっと気になる…。

多分、人生においてのパートナーではないかと思います。推測ですが・・・

Re: No title

あひるさん、今晩は。

そうなんです、この Snare が面白いというかミソというか、バンドのユニーク
なところなんだと思います。

あひるさんの視点はいつも意外なところから発していて楽しいです。
本当に何かを料理しているように見えますね、大きなポットに
おたまじゃくしv-266が泳いでいるのかもしれませんね。

> バイマイセルフで写っているギター、弦の間がすごく広く見えますね。
> 弾きにくそうに見えました。

私は、ギターの事が分からないのでなんとも言えませんが。どうなんでしょう。
素朴でシンプルな感じがヴォーカルに合って良いですね。


めがねっ子

珍しくヴォーカル・アルバムを取り出してきましたね。
Susie Arioli は、結構めがねっ子ジャケが気になっていた。

アルバムPennies From Heavenの頃は、まだ声の甘さが勝っていたけど
どこと無く憂いのある歌声とバンドのレトロな雰囲気が良いですね。
 
Night Lightsの歌声は、ぐっと大人の雰囲気で良いですね。

Christmas Dreamingはジャケットの印象とは裏腹に落ち着いた歌声で
良いですよ。

Re: めがねっ子

おっ TAKASHIさん、久々のお出ましで今日は。

老眼でめがねっ子になったまん丸とはかなり違いますが・・・
眼鏡フェチのTAKASHIさんには気になるジャケットですね。薄緑が爽やかなジャケットです。

> どこと無く憂いのある歌声とバンドのレトロな雰囲気が良いですね。

これがやはりこのバンドの売りだと思います、でも Night Lights は張られた
レーベルに関係なく良いアルバムで大好きですね、声もリッチになってるし。

クリスマス・アルバム是非聴いてみたいです!

Susie Arioli

いいですね
Coquettishで
声がいいですよ
声に妙に反応する爺ですから♪

God bless you...

Re: Susie Arioli

Azumiさん、今日は。

寒い日が続いていますが、ホットな Curry で体の中はホカホカでしょうか(^^)

Susie のヴォーカルは、初めて聴いた頃はもっと軽くて甘い感じでした(やはり若さが
勝っていたという事でしょうか)プラス容姿と歌のスタイルが面白くて興味をひきましたね。

今は甘さも丁度良い感じでヴォーカリストとしても円熟した感じですね。
活動の場がほとんどモントリールなので残念です、ナマを聴いてみたいです。

No title

まん丸さん こんにちわ

かわいい系が苦手なんですねぇ。
もっとも、女性が求めるVocalと我々野郎の求めるものは違って当然かもしれませんね。
私なんぞは、かわいい系、おちついたお姉さん系、鉄火肌姉御系、セクシ系.................
と何でもござれで、恥ずかしいほど全く節操がありません。
もちろん聴くのはほとんどが女性Vocalになってしまいます。
私にとっては、インスト物とは全く求めるものが違ってしまうという特別な分野と言って
いいかもしれません。
Susie Arioliは、一般ファンの他にも、そのめがねの印象が強くけっこうマニアックなファン
もいるようです。私は黒ぶちが一番いいなぁ!
ということで、いい娘がいたら、また紹介してください!

レトロなRemingtonのTypewighterを使っての演出はシブいですねぇ。
このTypewrighterは現役なのでしょうか?

Re: No title

J worksさん、今日は。

確かに男性と女性が求めるヴォーカルは違うでしょうね。

私は、強くて個性のある濃い女性ヴォーカルが好きですね。自分に欠けて
いるところを代わって表現してくれているような感覚かもしれません。
多分一番すきなのは後期の Etta James かもしれません、あの枯れ具合が
めちゃ好きですね。(Blue Gardenia 辺りの円熟した頃)

かと言いながら男性のヴォーカルではささやき系の Chet Baker なんてのが
筆頭にくるんですけど、男性ヴォーカルには癒されたいですね(笑)

> レトロなRemingtonのTypewighterを使っての演出はシブいですねぇ。
> このTypewrighterは現役なのでしょうか?

有難うございます。偶然にこのトピックを書いていた日にこのタイプライターが私の
元に届きました。まったくの偶然なんですよ、それで直ぐにプロップに使ったんです。
(トップの写真はまん丸のお遊びなのでいつも楽しみながら撮っています)

これは電気のいらない手動式でまだ使えそうです。カビ臭いので春になったら外で
クリーニングして新しいリボンを取り付ければ使用可能な感じ(数年前まで使用されて
いたらしい)でも新しいリボンが売っているかどうかがが問題ですね。

これでラブ・レターの打てる相手がいれば最高なんですけど(笑)残念!



Remington Rand LETTER-RITER ?

'Remington 5'だと、もっと古風でかっこいい。

写真で見る限り1956年頃の製品かな?

昔のタイプ・ライターは、シフトキーを押すとキャリッジが持ち上がるので、小指でシフトなんて難しかったけど、
この型は、印字するところが動くから軽快にタイプできるのではないですか?

インク・リボンは海外ではまだ売っているところが多いのではないですか?

Re: Remington Rand LETTER-RITER ?

TAKASHIさん、こんにちは。

これは、やはり50年代のスタイルですね。仰るとおり1956年モノだと思います。

高校生の時にタイプを習いに行ったのですが、そこでは Underwood のとても重い
機種を使っていた記憶があります。そのタイプライターを実は兄貴が所持しているので
(倉庫に眠っているらしい)近いうちに借りて使ってみようと思っていたところでした。

なんだか最近、古いものを綺麗に掃除して使いたいという意欲がでてきまして、
再生という過程に興味を見出しています。
(最近、30年前の炊飯器を見つけて綺麗にクリーニングしたら、とても美味しくお米が
炊けたのでその勢いで)古いものはシンプルだから、コンディションさえ整えばちゃんと
使えるというのが面白くなってきました。このタイプライターに嵌まりそうです。

> この型は、印字するところが動くから軽快にタイプできるのではないですか?

少し触った感じでは部分はスムーズに動いている感じなので綺麗にクリーニングすれば
調子が良くなると思います。
ただ長い間、湿気のある所に置かれていたようなので、カビの匂いが強く直ぐには使え
無い状態なので残念です。まず埃とカビを取り除かねば。
リボンはきっと見つかるでしょう。

No title

まん丸さん、こんばんは
良いですね。
最初、浅川マキを思い出しました。
途中はエディト・ピアフ
それでいて当然物まねではない
いいなあ!

Re: No title

通勤の友さん、今晩は。

意外なお二人の名前が浮かびましたね。

記憶の中の音のパズルが色々な角度からはまっていきます。
きっと Susie のヴォーカルは通勤の友さんの何かを刺激して
このお二人に結びついたのでしょうね。

音楽というのは本当に不思議な作用をもたらすものですね、
Susie のヴォーカル、お気に召されて良かったです。

ゴメンナサイ

クミさん
このところ、確定申告、猫の病気、たまりにたまった雑用と格闘中で、クミさんのブログを読む事が出来ません。
今回は、コメントが出来ないのです。(泣)

落ち着いたら、じっくり読みますね。

Re: ゴメンナサイ

KAMIさん、v-273おはようございます。

ご心配無用です、仕事人には 2月は忙しい時期ですね。
私も忙しい時はブログもなかなか更新できないです。

どうぞお時間のできた時にまたおいで下さい、わざわざ有難うございました。

それよりレイちゃんが病気とは、その方が気になります。

お大事に。

ラルフ・サットン

クミさん、こんばんは。

Susie Arioli は聴いておりませんが、ラルフ・サットンが参加しているのは驚きました。しかも最後の録音とは貴重ですね。エディ・コンドンのバンドで溌溂としたラグタイム・ピアノを弾いていたのを思い出します。

TAKASHI さんほどではありませんが、私もめがねフェチです。ジョアン・ブラッキーンのジャケをレコード店で見つめていて店員さんに怪しまれました。(笑)

Re: ラルフ・サットン

dukeさん、おはようございます。

ラルフ・サットンさんは、実はカナダのジャズ・レーベルの録音で名前を知りました。
(今思うと彼の妹さんの録音を聴いた方が先かもしれません)

ラグタイムはちょっと苦手な分野なのですが、昔ストライド・ピアノを知らべている時に
彼の名前が出てきたのでそれ以来気をつけてクレディットの名前を見ているとトニー・ベネット
や、他ヴォーカルの伴奏で結構かれの名前を見るようになりました。それで意外な Susie の
バンドに参加しているのを発見して驚きました。でもとても相性がいいように思います。

ここにもいましたね、眼鏡フェチ(笑)

訪日で私はとても素敵な眼鏡のフレームを購入しました、清水の舞台から飛び降りる位のお値段
でしたが、こちらではなかなか私の低い鼻にあうのがないので思い切って買ってしまいました。
がっレンズがこれまた高くてまだ手がまわらない状態です、なので眺めているだけ(とほほ)


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